岡山芸術創造劇場 ハレノワ
小劇場

2024.03.12
劇場・コンサートホール

施設説明

発想力と創造力により、表現者の可能性をひろげる小劇場

岡山芸術創造劇場 ハレノワの小劇場は、地下にあります。1階からつづく階段を降りると、色鮮やかなアートが観客を出迎えます。劇場内に足を踏み入れるとそこに広がるのは、一辺が16.6mの正方形のブラックボックス。固定の舞台も、客席も持たない空間です。表現者の自由な発想力と創造力を生かすことのできる劇場として、舞台芸術のほか、音楽、小規模な集会など、用途を問わず利用することができます。

移動観覧席とスタッキングチェアで、多彩な観客席を実現

最大収容席数は300席。観客席として用意されたのは、コトブキシーティングの移動観覧席とスタッキングチェアです。
移動観覧席は、全体移動式です。設置位置を自由に決められる全体移動式は、本体の下にリフター台車を差し込み、リフトアップして動かします。操作性を考慮し、1ブロックあたりの幅は4〜5mに設定しました。任意の位置で本体を降ろし、最前段に操作ハンドルを取り付けて引き出すと、ひな壇が出現。3ブロックを横並びに設置することで、15mほどの大きさのひな壇を創出します。劇場内の動線を考慮し、移動観覧席の後方に階段付きの通路を設けました。階段を上ると、後方から客席内にアクセスできます。
壇上に並べるのは、豊かな座り心地のホール用スタッキングチェア「アクシス」です。空間を選ばないシンプルなデザインのアクシスは、ウレタンフォームと樹脂繊維コアによる2層構造で、通常の劇場イスに近い座り心地を実現しました。大きなアーチを描いた背もたれは、上体をふんわりと包み込みます。
背裏には、ナンバープレートをワンタッチで取り付けられる台座を設置。イスを並べた後に設置できる着脱式です。わずかに上向きに取り付けられるため、歩行時に確認しやすいデザインです。

イスに張られたのは、ブラックボックスに馴染むチャコールグレーの張地。黒とグレーの2色の糸で織られた平織布地は、座った瞬間の肌当たりをやわらげ、鑑賞時の安心感を与えます。

移動観覧席のブロック数を変えたり、スタッキングチェアのみを配置したり、客席のスタイルは使う人の数だけ可能性があります。時には、何もない空間から新しい舞台芸術が生み出されていく瞬間を、観客として見届けることができる小劇場。岡山芸術創造劇場 ハレノワから、新たな才能が羽ばたきます。

施設概要

岡山芸術創造劇場 ハレノワは、かつて芝居小屋や映画館が並ぶ娯楽の町として賑わい、エンターテインメントの伝統を持つ「千日前」と呼ばれる地域に、岡山市民会館と岡山市立市民文化ホールの機能を併せ持つ施設として生まれました。愛称の「ハレノワ」は、市民からの公募で決まったもの。非日常の舞台空間である「ハレ」の場を日常の中で創っていく劇場であり、ハレの輪を岡山の街に広げられる、市民にとって身近な劇場であるように、との想いが込められています。
コンセプトは「魅せる」「集う」「つくる」。文化芸術の創造・発信を通して、文化芸術に親しむ市民、未来の劇場を支える劇場人、アーティストを育てるとともに、まちの賑わいの創出にもつなげ、心豊かで活力ある地域社会づくりを目指しています。
小劇場のほか、オペラなどの大型公演ができる大劇場、生音を感じられる中劇場アートサロン練習室などを備えています。オープンスペースでは国内外のアーティストのアートワークが展示されているなど、市民が気軽に足を運べる施設です。

居室データ

所在地
700-0822 岡山県岡山市北区表町3-11-50 地図
施主
岡山市
設計
株式会社竹中工務店
オープン
2023年9月
席数
300
※最大収容席数
関連リンク
岡山芸術創造劇場 ハレノワ WEBサイト