教授と学生の問いと答えで講義が展開していく、劇場型授業。欧米諸国ではスタンダードとされるこの形式が、日本でも注目を浴び始めました。教授と学生の双方向コミュニケーションを円滑に進めるためには、これまでのスクール配置の教室にはない、「レクチャーシアター」仕様の教室づくりが重要となります。教壇を取り囲むように席を配置し、さらに後列に行くに従って段を高くすることによって、教授と学生がお互いの顔をしっかりと認識。学生同士も互いの表情が見えるようになり、授業の活性化を促進します。
海外でもこの講義空間はレクチャーシアター(Lecture Theater)、またはレクチャーホール(Lecture Hall)と呼ばれています。そして「シアター」「ホール」の名にふさわしい、これまでの教室・講義室とは一味違う演出の一環として、劇場・ホールの客席をイメージさせる専用の机やイスが推奨されています。快適な座り心地は授業への集中力をアップさせるだけでなく、視覚的にも「特別な空間にいる」という意識付けが行われ、学生の熱意を高めます。
学生のコミュニケーション力を高める新しい学びの空間
レクチャーシアターは、インタラクティブなコミュニケーションを意識した、新しい学びの空間です。大講義室や、学生同士がグループワークやディスカッションを行うアクティブラーニング教室とは趣向の異なる、「劇場のようなライブ感あふれる講義室」を創り上げます。講師と学生との双方向のコミュニケーションにより講義を展開し、活気にあふれた魅力的な学びの場を提供します。
聴講スタイル
[教室・大講義室]
学生は講師の指示に沿って受け身で学ぶ
アクティブ・ラーニング
講師は学生の議論を導くファシリテーターの役目を担う
学生同士のコミュニケーション
インタラクティブ
[レクチャーシアター]
講師は学生との双方向のコミュニケーションを基に議論を展開しながら、知識を授けることが求められる
講師と学生のコミュニケーション
レクチャーシアターに必要な「段床」と「円形配置」

講師と学生の距離を近づけるレイアウトを「段床」が創出
大教室の講義でインタラクティブ性を高めるためには、講師と学生のアイコンタクトが重要です。段床に配置した座席は、後方の席からでも講師と視線を合わせやすく、教室全体のコミュニケーションが活発化します。

講師を囲む「円形配置」でインタラクティブ性を向上
講師を取り囲むように配置することで、学生はどの席からも講師のパフォーマンスに集中できます。また、発言者や他の学生の表情もしっかりと確認できるため、学生同士のコミュニケーションも高まります。
連結タイプと独立タイプ、目的に応じて選べる2種類

連結タイプ
段床に効率良く席数を確保したい場合に適しています。隣の席とイスまたはテーブルを連結し、一体感を創出します。

独立タイプ
フレキシブルなレイアウトに適しています。隣席との間隔やイスの向きを自由に調節できるため、円形配置も容易です。
連結タイプ座跳ね上げ式 レクチャーシアター机イス
LT-960

豊かなクッションで高級感を演出
学会などにも適したランクアップの講義室を創造
学生向けの通常の講義用の固定机イスとは異なる、上品さと高級感を演出。クッションのボリュームや肘掛や背裏・座裏にふんだんに使われた天然木は、外部からの来訪があるセミナーや外部講師を招いての講演会、学会等の会場にも適しています。劇場・ホールのような非日常の空間演出をしながらも、学習の場には欠かせない安定感のある机を備えた製品です。
座は、波形のスプリングとモールドウレタンを採用しました。これは、長時間の着席が必要となる劇場イスの構造です。座り心地を追及しながら、座の先端を薄くすることによって、着席時の足の動きを妨げないゆとりを生み出しました。開放感のある足元スペースは、ストレスフリー。また立ち座りがしやすく、安定した姿勢を保つことができます。隣の席と連結した背もたれには着席者の背もたれをすっぽりと抱えこむようなカーブがあり、プライベートスペースを確保できます。
連結タイプ座跳ね上げ式 レクチャーシアター机イス
LT-931

個別の収納式テーブルを備えた、連結席
見た目の一体感と機能の独立性を両立
テキスタイルをふんだんに使った、クラシカルモダンなデザインが特徴。張り包んだ通路側の肘掛の化粧パネルに、天然木の肘掛を縁取りのように添えて、品あるたたずまいを演出しています。
背もたれのクッションと張り包みの座には、ウレタンをたっぷりと備えており、柔らかな座り心地を提供。背もたれと座面は横一列に繋がっているかのような連続性のあるデザインで、学びの空間に一体感を生み出します。
背もたれの裏側のテーブルは収納式ながらも、余裕のあるA3サイズ。講義を聞きながら筆記をしたり、ノートパソコンを置いたりするにも十分なサイズです。1席ずつにテーブルが備わっているため、両サイドとの区画が明確で、ストレスフリー。また立ち座りがしやすく、安定した姿勢を保つことができます。
肘掛で個席感を高めているだけでなく、隣の席と連結した背もたれにも、1席1席の境目がしっかりとあるため、プライベートスペースを確保できます。
連結タイプ独立脚式 レクチャーシアター机イス
LT-777

着席時に前傾姿勢をとるだけで、通り抜けスペースも創出
耐久性と機能性にも配慮したダンパー機構
机は連結式、イスは前後左右の席や机と繋がりのない独立脚式です。周囲の席からの振動伝達を押さえ、授業への集中力を促します。また、他の学生が着席している時でも、その後ろを通り抜けることができます。着席している学生は、無理のない前傾姿勢をとることによって席の後方の通路スペースを空け、通行者を通すことができます。
イス可動部はガススプリングを用いない、バネとダンパーを組み合わせた耐久性のある機構です。ダンパーは、収納時に起立速度を抑え、衝撃や音を吸収する効果があります。また離席時には、コンパクトに収納できるため、イス後方の通り抜けはスペースを広く確保できます。
背と座が別れた2ピース構造により、体圧分散性を高め、どのような姿勢でも快適な座り心地を実現しています。
連結された机は、幕板を足元まで伸ばして上品な仕様に。机・イスともに天然木を使用した落ち着いたデザインでありながら、無駄のないすっきりとしたフォルムがスタイリッシュな印象も醸し出します。
独立タイプ座跳ね上げ式 レクチャーシアターイス
LT-450

和を意識したデザインは工芸品のような佇まい
硬さの異なる三段クッションで心地よい座りを提供
イス:LT-450 机:LT-150
「日本のものづくり」を体現した工芸品のようなデザインは、ウレタンを張り包んだ肘の化粧パネル、その肘を囲んだ肘枠、そして背板・座裏の天然木の組み合わせから生まれています。肘と肘枠で三角形のアキが、小気味よいアクセントに。座が跳ね上がった時には、肘枠の内側にすっぽりと収まるため、装いが洗練されています。
1席あたりの間口幅は550ミリメートルと、ゆとりがあります。背もたれに硬さの異なる三つのクッションを配し、肩まわりは柔らかく、腰部分はランバーサポートによりしっかりと支えるイスを作り上げました。座は、硬さの異なる2種類のウレタンフォームと、サスペンション効果のあるクッション材を採用した三層構造。奥が背もたれに沿ってせりあがる「ダックテールシート」により、イスを着席者の体に密着させ、快適で安定した座り心地を提供します。腰や肘の内側に張ったレザーが、ワンランク上のプライベートスペースを演出します。
組み合わせできるテーブルは2種類、収納ボックスの有無をお選びいただけます。
独立タイプ座跳ね上げ式 レクチャーシアターイス
LT-400シリーズ

着席者の身体になじむS字カーブの背もたれと
座り心地を高めるアール形状の座面
LT-410
コトブキシーティングが長年培ってきた、劇場イスづくりの技術を注いで創り上げました。人間工学に沿った、着席者の背骨の形に沿ったS字カーブを描いた背もたれのクッションは、3種類のウレタンフォームを内蔵。座にも高密度のウレタンフォームを入れ込み、臀部に沿ったアール形状の座面が快適な座り心地を提供します。背板と肘掛には天然木を使用し、装いの高級感を高めました。肘枠の化粧は、天然木またはテキスタイル張り包みの2種類からお選びいただけます。
肘当は1席につき両側に設置されているため、数席を連結して設置した場合も隣席と共有する必要はありません。長さは、跳ね上げた座と背の間隔に合わせて設定することによって、席前の通路に最大限のゆとりを持たせました。
汎用性の高いシンプルなデザインのため、あらゆるインテリアと調和します。組み合わせできるテーブルは2種類、収納ボックスの有無をお選びいただけます。
独立タイプ座スイングアップ式 レクチャーシアターイス
LT-330シリーズ

軽やかな動きの意匠化
肘メモ台付、テーブル付などバリエーションが豊富
イス:LT-330M 机:LT-100
離着席の動作に合わせて緩やかに人の動きに追従する「スイングアップ機構」のスリムな座に、くの字型の背板を組み合わせました。イスの座は、学生の離席・着席の動作に合わせて人の臀部〜腿裏に追従するように動くため、座を手で動かすことなく、軽い力でスムーズな離着席が可能。荷物を抱えたままでも楽に座ることができ、座跳ね上げ式より広い通路幅を確保できます。
スイングアップ式は、座る時のみならず起立時も素早い動作が可能。また、腰掛ける位置によって微妙に座を傾けることができ、他の製品に比べて姿勢の自由度が高くなります。
シリーズバリエーションを豊富に揃えており、ウレタンを張り包んだ肘化粧パネルを天然木の肘枠で囲んだ肘付、A3サイズに対応する回転収納式肘メモ台付、収納ボックスの有無を選べる収納式テーブルを組み合わせるなど、空間と目的に合わせたイスタイプを選べます。
独立タイプ座跳ね上げ式 レクチャーシアターイス
LT-310シリーズ

総張り包みの背と座で、温かみのあるデザイン
コンパクトなボリュームで多目的・多用途に対応
LT-310
低めの背もたれでボリュームをコンパクトにまとめながら、三次元形状の設計で着席者の身体をしっかりとサポートします。木を用いず、背と座の両方をファブリックで張り包んだことによって、温かみのあるデザインに仕上げています。ミニマルな意匠は視界を広げ、学びの空間の緊張感を和らげます。1席ずつ独立したタイプながら、隣席との親和性があり、活発なコミュニケーションを促します。
背もたれは三次元曲面に成形することで、ホールド感を高めました。座のウレタンを三層の構造にして、十分な厚みを持たせ、座り心地の安定感を確保しています。
座が跳ね上がった時にはコンパクトに収まり、丸みのある印象が保たれます。A3サイズに対応する回転収納式肘メモ台付、収納ボックスの有無を選べる収納式テーブル付をお選びいただけます。
独立タイプ座跳ね上げ式 レクチャーシアターイス
パレ・コンポ シリーズ
高槻中学校・高槻高等学校 コナコピアホール
ロングセラーのスタッキングチェア
「パレ シリーズ」から派生した独立脚タイプ
LT-0936M
コンセプトは「より単純に、より高機能に、より快適に、よりモダンに」。デザインは、教室用に開発されたスタッキング・キャスターチェアの「パレ シリーズ」と統一しており、両者を並べて使用しても空間に均一性を持たせることができます。三次元カーブの背もたれ・座は着席する生徒や学生の身体を包み込み、長時間でも楽に座ることができます。
肘メモ台の有無をお選びいただけます。空間に合わせて、成形合板と合成樹脂の2種類から背もたれを選択することが可能です。
製品比較
連結式
独立式
※記載している寸法は標準寸法です。標準寸法以外はお問い合わせください。