学園待望の、学年全員が集まれるConnection Hall
東京都豊島区。JR池袋駅から15分ほど歩いた好立地に、東京交通短期大学・豊島学院高等学校・昭和鉄道高等学校の三校から成る「学校法人豊昭学園」があります。
キャンパス内に設置された鉄道車体が印象的な豊昭学園は、鉄道・交通業界をはじめ、流通業界や観光業界へ多くの人材を輩出しています。
2022年6月、キャンパスの中心に、豊昭学園6号館ラーニングセンターが竣工しました。
6号館ラーニングセンターは、1階には図書室、2階に鉄道運転シミュレータ室、そして3階4階にホールを設けた4階建ての校舎です。Connection Hallと名づけられた472席のホールは、1学年が収容できるキャパシティで、学園が待望していたものです。
今まで学年で集まる時には、体育館を利用していました。授業を行うための体育館で集会やイベントを行う際は、その都度パイプイスを並べなければなりません。設営には時間と手間がかかります。パイプイスでは資料を置いたりメモを取ったりすることが出来ないことに加え、後方からステージが見にくいという問題もありました。そのため、今回のホール新設にあたっては「見やすく、使い勝手の良いホール」が求められたのです。
求められたのは、見やすく使いやすい机とイス
Connection Hallは、建物の外形に添った扇形をしています。イスは前方のステージを緩やかに囲むように、扇形の円弧に沿って配置されました。
2層から成る客席の床は階段状です。上階席の各段の段差は510mmと大きく設定され、どの席からもステージ上の登壇者が見やすいよう、配慮されています。
集会やイベントだけでなく、日常の授業でも使えるようにしたいという意向から、家具にはコトブキシーティングのレクチャーシアターシリーズが選ばれました。レクチャーシアターシリーズは、授業中のインタラクティブな会話やプレゼンテーションを重視した、これからの学修スタイルに寄り添う製品です。テーブルもイスも1席ずつ独立しているため、さまざまな座席レイアウトに対応するだけでなく、隣席からの振動を防ぐことも可能です。
採用にあたっては、コトブキシーティングのショールームで検証を行いました。さまざまなイスを座り比べて選ばれたのが、講堂イスのようなゆったりとした座り心地のイス
LT-400シリーズと、シンプルな収納式テーブル
LT-100です。
講演会から授業まで、あらゆるシーンにフィットする家具
LT-400は、身体にフィットする3次元曲面の背もたれと、適度な柔らかさのウレタンをたっぷりと含んだ座により、長時間の利用でも快適に過ごすことが出来るイスです。
座には、離席すると自動的にゆっくり収納する座自動緩起立機構を搭載しており、講演中に離席する際も静寂を保ちます。イスの両側にある肘当ては、一人分のスペースをつくりだすとともに、聴講時の楽な姿勢をサポートします。
LT-100は、A3サイズの資料にも対応した収納式のテーブルです。普段は床から伸びる幕板に沿うように収納され、使用時に引き出して利用します。使い勝手を考慮した収納式にすることで、ホールの活用の幅を広げています。
張地には、内装に合わせたチャコールグレーを。木部には柔らかな印象の白木を選び、ホール全体の一体感をつくりだしました。
まだ竣工したばかりのラーニングセンター。Connection Hallは、集会や講演会に加え、生徒によるプレゼンテーションなど、アウトプットの場としての利用も期待されている施設です。
施設概要
2022年6月に竣工した豊昭学園の6号館ラーニングセンターは、1998年に策定されたキャンパス基本計画の第5期工事に整備されました。
東京交通短期大学の校舎として使われていた旧6号館は、その機能を現在の短期大学の新校舎に移転。新しい6号館は、キャンパスの中心に位置するという立地からも、豊昭学園の三つの学校が共有で利用する校舎として生まれ変わりました。キャンパス内の文化的アクティビティやコミュニケーションの核となる施設です。
デザインコンセプトは、生徒たちのさらなる「成長」と、学園の「発展」。生徒たちには学園からたくさんの学びを得て、大きな“知の花”を咲かせてもらいたい、という願いを具現化しています。
上階に位置するConnection Hallは、ホール内の天井や壁面にあしらわれた音響拡散板である花びらパネルに包まれるような空間になっています。