神奈川大学 みなとみらいキャンパス
米田吉盛記念講堂

2021.05.13
学校講堂・多目的ホール

施設説明

新キャンパスで新しい研究と教育の創造を追求

横浜で歴史ある総合大学として進化を続ける神奈川大学で、附属学校も含め四箇所目のキャンパスとなる「みなとみらいキャンパス」は「国際・日本」の融合した未来「創造・交流」をコンセプトに、都市型・未来型の学びの拠点として創設されました。学生だけでなく、研究者、周辺企業、観光客など、あらゆる人が集い交流する校舎には、地域や社会とのつながりを生む、さまざまな機能と工夫された空間があります。国内外から多様な人々が集い、意見を交わし学び合う、知の交流を実現する場所として、教室のあるフロアの一角に創立者の名を冠した米田吉盛記念講堂がつくられました。米田吉盛先生が唱えた「教育は人を造るにあり」を何よりも大切にしながら、時代にあった研究と教育を追求します。

新しい学びが創造されるハイグレードなレクチャールーム

さまざまな国や多様な職業の人々が交流するキャンパスにふさわしく、米田吉盛記念講堂にはハイグレードな机イスが求められました。この机イスは双方向型の講義スタイルに特化して開発されたモデル:LT-960をベースにし、細部はこの部屋のために設計されています。前列のイスと一体になった机は、限られたスペースの中で効率的に配置され、縦5ブロックで構成された座席の両側ブロックは斜めに配置されています。このため、教壇を囲む形態になっており講義に一体感を生みやすく、新しい学びが創造される場所にふさわしい雰囲気をつくり出しています。

机の天板は450mmにカスタマイズした奥行があるもので、筆記に集中しやすくなっています。表面には席番を示すナンバープレートを埋め込み、天板下にはパソコンの使用など電子機器のためにコンセントを設置。手前のエッジは天然木で仕上げることで高級感を演出しており、意匠性の高さと機能性を併せ持っています。また、イスはクッション性に富んだ大きな背と座により、筆記姿勢を考慮しながらもゆったりとリラックスして体を預けられる、ワンランク上の快適さを提供しています。
イスの座には長時間の使用でも快適な劇場イスと同じものを採用しています 。体を支えるクッション性能の良さは独自の波形スプリングによるものです。また、この座の大きな特徴は先端に向かって薄くシェイプした形状で、足の動きを自由にし、立ち座りのしやすさだけではなく、姿勢の変えやすさを生みだすことで、筆記、聴講、ディスカッションでのあらゆる姿勢をしっかりとサポートします。

室内は壁面装飾の木製リブによるストライプがアクセントになっており、机イスの重厚で落ち着きのある外観と相まって知的な印象を醸し出しています。机イスの随所に用いられたダークブラウンの木部によく馴染む同系色の布地で仕上げられたイスがやさしい穏やかさを添えています。
米田吉盛先生が愛用した部屋に倣ってデザインされた、上質な雰囲気と機能性の高さを併せ持つこの部屋で、未来に向けて優秀でグローバルな人材が育成されていくことでしょう。

施設概要

神奈川大学は横浜の桜木町で1928年に創立しました。発祥の地に隣接する「みなとみらい地区」に「みなとみらいキャンパス」を開設することで、将来的には横浜地区に全学部を集結させる予定です。みなとみらいキャンパスには新設された国際日本学部、外国語学部、経営学部のグローバル系の3学部が集まっており、周辺の国際企業や官公庁、文化施設などとの連携による独自の教育・研究の創造を追求する新たな「知の拠点」となることが期待されています。米田吉盛記念講堂のある校舎には教室や研究室、学食などの他、図書館やエクステンションセンター、世界中の料理を体験でき一般の方も利用可能なレストラン、さまざまな言葉が飛び交い多様な文化が融合するグローバルラウンジなど、市民にも開かれたソーシャルコモンズ機能が展開され、大学のさまざまな活動を社会や街に発信することで幅広い世代の方々をキャンパスに誘い、みなとみらいの街に新たなにぎわいを生み出していきます。

居室データ

所在地
220-8739 神奈川県横浜市西区みなとみらい4丁目5-3 地図
竣工
2021年4月
席数
369
※車椅子席2席を含む
施主
学校法人神奈川大学
キャンパス計画専門チーム(デザインアドバイスなど)
石田敏明教授、内田青蔵教授、曽我部昌史教授、 中井邦夫教授、山家京子教授、重村力客員教授
設計
株式会社三菱地所設計
施工
株式会社 竹中工務店
CM
日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社
関連リンク
神奈川大学 みなとみらいキャンパスHP