長年親しまれた客席の面影を受け継ぐ、イスの全面リニューアル
東京都立大学のメインキャンパスである南大沢キャンパスには、大小のホールを擁する講堂があります。竣工から30年以上が経ち、大切に使われていた客席も劣化が目立つようになっていたことから、2024年に改修工事がスタートしました。
既存の木部や金物を生かして改修した大ホールに対し、小ホールでは全てのイスを新しい製品へと入れ替えることになりました。リニューアルにあたってのリクエストは、学生たちにも親しまれてきた既存イスにイメージの近い座席にしたいということ。コトブキシーティングのショールームで多くのイスを検討した結果、採用されたのは
「Unison(ユニゾン)」TS-19シリーズでした。ワンフロアの客席に、311席が緩やかな弧状に配置されています。
スムーズな動線と快適な座り心地を叶える、新たな客席
「Unison(ユニゾン)」TS-19シリーズは、肘当の下を大きく切り欠いた脚部が特徴的な劇場・ホールイスです。既存イスにも似たこの形状は、座席の前を人が通り抜ける際に真価を発揮します。着席者が膝を欠き込み部分へと寄せることで通路スペースを譲ることができ、スムーズな通行をサポートします。
イスの背もたれは、人体の座り形状に合わせた立体的な三次元カーブを描きます。座には、型崩れしにくいモールドウレタンと、体圧を均等に分散する波形スプリングが内蔵されました。背と座が身体をやさしく受け止め、講演会など、長時間にわたる利用でも快適に過ごせる座り心地を生み出しています。
従来のイスにはなかった「座自動緩起立装置」も備えました。離席すると座が自動的にゆっくりと起き上がるため、座が勢いよく戻る際の振動や衝突音を抑え、講演や公演中の静かな環境を保ちます。
あたたかな煉瓦の内装に合わせて選ばれた張地は、鮮やかで深みのある赤。明るい色調だった木部も、張地の存在感を引き立たせるダークカラーに変更しました。色彩が大きく変わることで、客席空間全体の雰囲気を、華やかな印象に刷新しています。
ホール後方の広い通路には、
収納式テーブルLT-100を3台設置することで、3席分の車イススペースが設けられています。
施設概要
東京都立大学は、「学問の力で、東京から世界の未来を拓く」を掲げ、豊かな人間性と独創性を備えた人材の育成を目指す総合大学です。2005年に「首都大学東京」として開学し、2020年4月に現名称へと改称しました。分野横断・文理融合型の教育をはじめ、高度な専門性を育む教育を展開しています。南大沢キャンパスは、多摩丘陵の豊かな自然に囲まれており、全学部の1年生が基礎科目群をはじめとする教育プログラムを履修する場として、学部を越えた学びに開かれています。キャンパス内の講堂には大小のホールがあり、2026年に改修工事が完了。大学主催の行事や学生・教職員による教育・研究活動などに幅広く活用されています。