これからの教育を見据えた、キャンパスハブとなる新校舎
2025年4月、明治大学の生田キャンパスの中心に、新校舎「CENTER FOREST」がオープンしました。教室・ラーニングコモンズ・図書館が一体化した複合教育棟で、建物全体が学修拠点です。学生たちが集い、学び、創造し、発信する共創の場として、活気に満ちています。
1階から3階には図書館とラーニングコモンズが、4階から6階には教室が並びます。大人数が揃って一斉に知識を学べるよう、固定式机イスを並べた大教室は、5階と6階に設けられました。
学生の学びを快適に支える、機能性に優れた机とイス
机イスは、他キャンパスにも導入されていた独立脚タイプの
SD-777シリーズです。イスが後ろの机の脚部および隣席から独立しているため、後列席の筆記や隣席の立ち座りなどの振動がイスに伝わることがなく、集中して講義に臨むことができます。
着席したまま前傾姿勢を取ると、イスの後ろに通路スペースを生み出すことができ、座席数の多い講義室内でスムーズな動線確保に役立ちます。着席した学生の身体を抱き込むようにカーブした背もたれと、ウレタンフォームが詰まったクッション性のある座が、快適な座り心地を提供します。1列おきにコンセントも備わっています。
机の天板はナチュラルな木目、脚部はブラック。イスの背もたれを肌当たりの柔らかな合成樹脂で成形し、ヘリンボーン柄のデザインで揃えています。大きな窓の多い各教室で、ヘリンボーンのアキは光を取り込み、座席全体を明るく柔らかに印象づけながら、空間に洗練された抜け感を演出します。
空間にアクセントをもたらすのは、色を違えた座の張地です。5階286席の2室が温かなアースカラー3色、6階231席の2室が爽やかなブルー3色。それぞれランダムなグラデーションになるよう並べました。
車イスでも利用できる可動式机イスも意匠を統一
車イス利用を想定し、左右に
フォールディングテーブル FT-600Dシリーズとスタッキングチェアも1セットずつ並びます。テーブルには、机上に物を置いたままでも、レバーを握るだけで簡単に移動できるリフトアップ機構が備わっており、講義中のレイアウト変更を容易に行えます。移動する時以外はキャスターが脚ベースに隠れているため、スッキリとした見た目で固定式と同等の安定感があり、離着席時の足さばきもスムーズに行えます。
可動式テーブルに合わせたスタッキングチェアは、
「THE HERRINGBONE STACKING CHAIR」FC-873です。背と座の開角寸法が広いため深くゆったりと着席でき、身体にフィットするよう計算された立体的な3次元カーブの背と座が、座り疲れも軽減。背もたれに手掛け穴があるため、着席時にイスを引きやすく、持ち運びも簡単です。
デザインは固定式講義机イスと揃えることによって、統一感のある整然とした学習環境を生み出しました。
施設概要
明治大学生田キャンパスの新校舎「CENTER FOREST」は、2025年4月にオープンした、複合教育棟です。教室・図書館・ラーニングコモンズの三つの機能が中央の吹き抜け空間「センターコモンズ」を通じて結びついており、学生たちの偶発的な出会いや自主的な学びを促進します。また、「多様性×森」をコンセプトに、コンクリート柱や壁に「杉板型枠コンクリート打放」仕上げを採用することで、建設前にあったヒマラヤスギの風景を継承しました。