約500席の大講義室を、利便性の向上を求めリニューアル
甲南大学 1号館の142講義室が、2019年9月、リニューアルされました。約500人という大人数を収容するこの講義室には、座跳ね上げ式の講義机イスが並んでいましたが、席までの動線が悪い・通り抜けがしづらい等の課題がありました。それを解決するために、新たに導入されたのが、独立脚タイプの講義机イス
SD-777シリーズです。
講義室の動線を改善した、脚部の構造
固定式の講義机イスの多くは、前列のイスの脚と後列の机の脚が一体化していますが、SD-777シリーズは、それぞれの脚が独立している点が特徴です。この構造により、他の学生が着席している時でも、その後ろの通り抜けを可能にしています。着席者はイスに座ったまま、無理のない前傾姿勢を取ることによって、席の後方の通路スペースを空けて通行者を通すことができるのです。また、空席時はイスがコンパクトに収納されるため、余裕のある通路スペースを確保できます。3人掛けとし縦通路を多く設定したこともあり、動線が大幅に改善され、学生にも好評です。
学生の集中力を高める机とイス
脚部の一体化は大人数の教室で効率的に席数を確保するための一般的な仕様ではありますが、後ろの席の机で筆記した振動が、前の席のイスに伝わってしまうという課題をはらんでいます。しかしSD-777シリーズは、イスと机がそれぞれ独立して床に固定されているため、前後左右から干渉を受けることなく、集中して授業に臨むことができるのです。
背もたれには天然木を用い、自然と背筋の伸びる仕様に。座には肌あたりの柔らかな合成樹脂を用い、臀部にフィットする柔らかい座り心地を生み出しました。これらも、授業への集中を促すポイントです。
合成樹脂の座は、通気性が良くクッション性もあるメッシュ張地で張り包み、さらに背もたれにも同じ張地のパッドを備えることにより、SD-777シリーズの中でも最も豊かな座り心地を生み出しています。
木調の天板と、イスの背板の天然木は、大講義室の中で家具の整然とした美しい佇まいを際立たせています。
施設概要
1910年の創立に始まる、学校法人甲南学園。甲南大学と甲南高等学校・中学校からなる、歴史ある学校法人です。甲南大学は、兵庫県内に複数のキャンパスを持つ、学部・大学院研究科・専門職大学院を有する総合大学です。自然豊かな岡本キャンパスには、大学の前身である旧制高等学校時代からシンボル的な建物として存在する校舎1号館から、最新の設備を揃えた学生の交流拠点となる「iCommons」など様々な施設が揃っており、国際交流も盛んです。