安田女子中学高等学校
大ホール

2023.12.15
講堂・多目的ホール

施設説明

キャンパス全体の再開発で生まれた新校舎の大ホール

安田学園は、幼稚園から大学院までを運営する、広島県内唯一の総合学園です。2016年からは教育環境の更なる充実を目指し、再開発プロジェクトをスタート。広島市中心部にある白島キャンパス内の幼稚園と小学校、中学高等学校、講堂など全ての校舎の建て替えを進めています。2020年2月には、中学高等学校の新校舎が完成しました。中学生と高校生が生活・学習空間を共有し、勉学に励んでいます。
1学年全員での学習を想定して設けられたのは、収容人数280人の大ホール。両壁には大小さまざまな正方形の窓がランダムに配置された、柔らかな自然光が差し込む明るい空間です。大きな居室でも教壇が見やすいようにと、2フロアにまたがった急勾配に階段状の座席が並んでおり、学年集会や研究発表などで利用されています。

タブレットを使う授業にも対応する、独立脚式の講義机イス

大ホールの280席を構成するのは、独立脚式の講義机イスです。机の脚とイスの脚がそれぞれ床に固定されているため、離着席や座り直し等で発生する座席の振動が直接卓上に伝わらず、快適に授業に臨むことができます。また、着席した生徒が座ったままイスごと前傾姿勢を取れば、他の生徒が座席の後ろを通れるスペースを生み出せるため、最大6人掛けの席でも離着席はスムーズ。収容人数の多い教室で真価を発揮する製品です。
イスは、背もたれから座までを天然木で一続きに成形しました。内装の木と調和し、空間に温もりを与えます。背と座にはパッドを設け、柔らかな座り心地を生み出しました。パッドをレッド・パープル・オレンジの3色の張地で張り分けたことによる、女子校らしい華やかさも印象的です。
席は縦2本の通路で分かれた3ブロックのうち、中央のブロックには6人掛けの、左右のブロックには4人掛けの机が設置されています。全ての机の天板下には、ノートや教科書などを置く棚と、コンセントおよびLANケーブルの差し込み口が、1席ごとに備えられました。2021年からはICT教育の更なる充実を図って、全生徒が一人1台のタブレット端末を利用しており、充電しながら授業に臨むことも可能です。幕板は、着席した生徒の脚がすっぽりと隠れるよう、長めに設定しました。

施設概要

安田女子中学高等学校は、1915年の創立以来、「柔しく剛く」を学園訓に掲げ女子教育を進めてきた私立学校です。学園最寄りには2015年にJR新白島駅が新設され、交通の利便性が大きく向上しました。その翌年から着手した再開発プロジェクトで白島キャンパスの全ての施設が建て替えられ、安田女子中学高等学校には6階建の新校舎が誕生。中学生と高校生が生活・学習空間を共有し、他クラスの授業風景も見えるように設計されました。学園の歴史を感じさせるレンガを「柔らかく」使った外観も印象的です。2023年秋には中庭やグラウンドなど残された工事が全て完了し、キャンパスが生まれ変わります。

居室データ

所在地
730-0001 広島県広島市中区白島北町1-41 地図
オープン
2022年7月
席数
280
施主
学校法人安田学園
実施設計・施工
大成建設株式会社
関連リンク
安田女子中学高等学校 WEBサイト