吹田市文化会館 メイシアター
中ホール

2023.07.11
劇場・コンサートホール
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施設説明

より快適な空間へ生まれ変わった「吹田市文化会館」

耐震性の向上をめざして、2019年から大規模改修工事が行われていた吹田市文化会館 メイシアター。快適性と利便性を向上し、バリアフリーに対応した空間として、2020年9月にリニューアルオープンしました。
規模に応じた多彩な演目が可能な三つのホールをはじめ、レセプションホールや展示室などを備えた、市民が気軽に利用できる施設です。

中ホールは、通常の客席レイアウトのほかに、舞台を客席が囲むようなアリーナ形式にも対応している、モード変換可能なホールです。演劇を中心に、ミュージカル、古典芸能などに適しています。通常時は492席、アリーナ形式では最大622席になり、演出の幅が広がります。

芝居小屋をイメージしてつくられた特注イス

今回入替を行った客席のイスは、芝居小屋をイメージしてつくられた特注品です。座は下ろした状態で固定されたタイプです。背の高さは、ハイバックで900mm、ローバックで800mmと低めの設定にしています。
仕様決めにあたり、新しい床仕上げ等の建築仕様に合わせて、張地・木・金物等のサンプルを持ち込み、打ち合わせを重ねました。
立体感のある平織りの張地は、テキスタイルデザインを手掛ける株式会社FABRIKOによるオリジナルの張地です。色は、市の特産品であり、イメージキャラクターにもなっている「慈姑(くわい)」をイメージしたブルーグレーです。さまざまな演目の演出が映えるよう、モダンなカラーが選ばれました。黒系のベースに、青緑・青・紫系などの色を織り込み、深みと趣のある色合いを生み出しています。中でも、くわいの芽の色をイメージした光沢感のある糸が、アクセントとして光ります。
改修前の温かみのあるナチュラルな印象から、シックでモダンな印象の座席へと生まれ変わりました。

幅広い客層にあわせてバリアフリーにも対応

また、今回のリニューアルの大きな目的でもあるバリアフリーへの配慮も、客席内の随所になされています。
大ホール同様、中通路より後ろの通路側の席には安全に配慮した手掛けを設置しています。手掛けは、昇降時に掴みやすいよう、背板上部に取り付けました。大きめの丸い形が手によく馴染み、安定感のある昇り降りをサポートします。
客席後方には、十分な広さのある常設の車イス席のほか、車イス席に転用可能な移動席も設けられています。足元にワンタッチ式のキャスターがついており、必要に応じて簡単に移動することが可能です。

開館以来、市民に親しまれてきたイメージを大切にしながら、将来にわたり安心して使用できるように行われた今回のリニューアル。今後も市民に寄り添いながら、文化の創造拠点としての発展が期待されています。

施設概要

メイシアターの愛称で知られる吹田市文化会館は、1985年に開館した、大ホール、中ホール、小ホールやレセプションホールなどの施設をあわせ持つ多目的ホールです。
客席やトイレのほか、館内の案内サインもリニューアルされ、より快適で利便性の高いホールへ生まれ変わりました。
また、ホールの天井改修にあたり、音響反射板等もリニューアルされました。以前から評価が高かった音響性能をさらに向上させ、より高精度の音響施設になっています。

居室データ

所在地
564-0041 大阪府吹田市泉町2-29-1 地図
リニューアル
2020年9月
席数
492
施主
吹田市
設計
株式会社東畑建築事務所
テキスタイルデザイン
株式会社FABRIKO
関連リンク
吹田市文化会館 メイシアター WEBサイト
テキスタイルデザイン:吹田市文化会館 メイシアター 中ホール | 株式会社FABRIKO WEBサイト