島根大学 出雲キャンパス 医学部 臨床講義棟
臨床大講堂

2023.06.15
講堂・多目的ホール

施設説明

アップグレードされた臨床大講堂

島根大学医学部の臨床講義棟で臨床大講堂の改修が行われました。医学部のさらなる発展が期待されるなか、授業のほかに、より幅広い学びの場として活用するためのアップグレードリニューアルです。これまでも学内の利用だけではない開かれた場所として使われてきましたが、学会やセミナー、研究会、さらに市民シンポジウムや公開講座など、地域に根ざした学びの場として、以前にも増して幅広く親しまれるように机イスを一新。座席は多様なゲストを迎えるために工夫され、列により特長の異なる机イスが設置されました。どの席にも天板奥行350mmの机を設置し、天板の下にはコンセントを装備することで、パソコンやタブレットなどの使用にも対応できる柔軟な学修環境が整いました。

それぞれに個性を発揮する固定式机イス

最前列はゲストのために、教育施設向け机イスの中でもハイエンドモデル(LT-960)が採用されました。劇場にあるようなクッション性に富む、ゆったりとした座り心地のイスで、通路側の脚部は重厚感のある木質化粧で仕上げられており、どっしりとした落ち着きがあります。風格のある机は側面に用いたアルミ製の化粧がアクセントになり、すっきりとした趣があります。前幕板は足元まで隠れる丈にすることで、足回りへの視線を気にする女性に配慮しました。
2列目からはコトブキシーティング独自の座面収納機構(スイングアップ機構)を持つイス(SD-331-63M)です。スイングアップ機構は収納式の座面が利用者の着席動作に従うかのように動くのが特長で、限られた座席スペースに動きやすいゆとりを提供しています。また、座面が正面を向いて起立収納するので、着席者が靴で前列の座面を汚す心配がありません。
13列ある座席配置の後方には途中に横通路が設けられており、後部エリアの席も使いやすくなっています。横通路の直後は中でもアクセスしやすい席なので、特に利用しやすいように、席への出入りがしやすいタイプの机イス(SD-777G-01M)が選ばれました。イスは1席ずつ独立していて、空席時は背座一体型の座面が前傾して机の下に収納されています。イスの可動機構により、先に着席者がいてもその後ろを通り抜けることができる、スマートなデザインです。
部屋に独自の雰囲気を生むイスの張地は、バーガンディとクラシックブルーの2色が採用されました。前後で同色、左右に深みのある赤系と青系の色が交互に並ぶ配色です。特に中間列では正面を向いたイス(SD-331-63M)座面のクッションが明るく部屋を彩っています。ダークブラウンの木部パーツと張地の相乗効果で、講堂ならではの落ち着きを持ちながらも大学らしい明るさがあり、この部屋を個性的にしています。色分けにより感染症対策のためや試験時には、間隔をあけた座席案内をしやすくなったことも好評です。

スタッキングチェアが生む学びの場

この臨床大講堂では3タイプの固定式机イスに加え、スタッキングチェア(FC-873)を併用することで、より多様なシーンに対応できるようになりました。
教壇に近い場所には車イスで利用できるスペースが設けられていますが、状況によりスタッキングチェアを置いて座席にすることができます。また、教壇上や周辺にイスを設置することでパネルディスカッションやシンポジウムの会場をつくりやすくなりました。
このイスの背はヘリーンボーン柄の透かし模様が施された樹脂製で、視線や光の透過性があるため、イスの周りに明るい雰囲気を生んでいます。さらに、座面クッションには固定席と同じ張地を用いて空間に統一感を持たせたことで、講堂の持つハイグレードな印象をさらに高めました。
さまざまなゲストが招かれる新しい講堂では、特長の異なる快適性を提供する座席で、多彩な学びが広がっています。

施設概要

島根大学医学部は島根医科大学として1975年に開学し、2003年に島根大学と統合し新島根大学を設置しました。島根大学は松江市と出雲市にキャンパスがあり、医学部は深い歴史が息づく街の出雲を拠点にしています。臨床講義棟は緑豊かなキャンパス内で、医学部附属病院と学生が学ぶ学部エリアの中間にあります。開学当初につくられた2階建ての建物で、老朽化にともない改修工事が実施されました。2階にある臨床大講堂のほかに、全体的なバリアフリー化や玄関周りのイメージ刷新、臨床小講堂の家具更新、ラーニング・コモンズなどが、多様化する学びのスタイルに合わせてアップグレードされています。

居室データ

所在地
693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1 地図
施主
国立大学法人 島根大学
リニューアル
2020年12月
席数
319