九州大学 伊都キャンパス 農学系総合研究棟(ウエスト5号館)
講義室

2019.01.07
学校教室

施設説明

周辺環境に溶け込んだ、世界的レベルの研究・教育の拠点

九州大学は、1911年に東京・京都・東北帝国大学に次ぎ、4番目の帝国大学として創立しました。以来、各学部の設置や九州芸術工科大学との統合を経て、現在では12学部16研究院18学府、約19,000人もの学生の学び舎となっています。

メインキャンパスである伊都キャンパスは、13年の年月をかけて、箱崎地区・六本松地区・原町地区の3カ所のキャンパスから移転整備をし、誕生しました。景観資源として自然の地形を残しながら、世界的レベルの研究・教育拠点形成に相応しい施設整備を行い、地域に開かれたキャンパスとなるよう様々な工夫が施されています。

キャンパス内は三つのゾーンに分かれており、ウエストゾーンには、工学系や理・数理学系、農学系の研究棟や実験施設が並んでいます。緩やかなカーブを描いた校舎が立ち並ぶ様は、周辺の山並みと調和した長閑な景観を創り上げています。

フレキシブルに利用できる講義室

農学系の総合研究棟「ウエスト5号館」は、建物中央をくり抜いたような吹き抜け空間を境に、東ウイングと西ウイングに分かれています。

西ウイングの2階には小講義室が、3階には中講義室が並びます。3階の中講義室は、91席。全学年の学生が利用する、一般的な講義室です。さまざまな講義形式に利用できるよう、中央にはスライディングウォールが設けられました。講義スタイルや受講人数に応じて部屋のサイズを変更できます。前後に間仕切った後も、双方の空間で同時に別の講義が行えるよう、後方の壁にも黒板を設置しました。

使いやすく丈夫な、移動式の講義用机とイス

机とイスは、どちらも移動式のタイプです。できるだけ簡単に移動でき、長く使えることが求められました。そこで選ばれたのが、コトブキシーティングのフォールディングテーブルSD-610シリーズと、キャスターチェア「パレ」シリーズのイスです。

SD-610シリーズは、講義中にレイアウト変更も盛んなアクティブラーニング型の授業を想定して、開発された製品です。机の脚先に付いたキャスターは、移動式の机の中で最も壊れやすい場所だと言われていますが、SD-610シリーズは脚カバーでしっかりとキャスターを覆うことで、破損を防ぎ、ロングユースを可能にしています。キャスター付きのテーブルは、筆記時のぐらつきなども問題として挙げられますが、通常は脚の内部にキャスターを収納することで、脚先がしっかりと床に接地する安定感を実現しました。アジャスターも備え、床の不陸によるガタツキも解消できます。

移動させたい時は、天板下にあるレバーを握ると、脚先からキャスターが出現し、卓上に荷物を置いたままの状態でも動かすことが可能。ノートやパソコンを片付けることなく、講義中のレイアウト変更もスムーズに行えます。さらに、もう一つの大きなレバーを握れば、天板と幕板がフォールディングされてコンパクトに。この操作と同時に、脚先からキャスターが出現し、移動できるようになります。コンパクトにスタックでき、収納の場所も取りません。

キャスターチェア「パレ」シリーズは、教員の話を「聞く」・筆記時の「書く」というどちらの姿勢もサポートできる背もたれの形状とパッドが特長です。講義中の正しい姿勢を保ち続けられるよう、張地にはクッション性を持つ高耐久性立体メッシュを採用。体圧を均等に分散し、通気性も良いためムレがなく、集中力を妨げません。

窓の外には、実習作業を行う植物園や作業所が広がるウエスト5号館。講義や実習を通して、農学系の更なる教育研究の発展が期待されます。

居室データ

所在地
819-0395 福岡県福岡市西区元岡744 地図
施主
国立大学法人九州大学
設計
九州大学施設部+株式会社石本建築事務所
竣工
2018年1月
席数
90
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