九州大学 椎木講堂
コンサートホール

2015.05.25
学校講堂・多目的ホール

施設説明

九州大学の椎木講堂が、2014年3月に竣工しました。4階建ての建物は、直径約100メートルの円柱形で、1階から3階を貫くホールには約3,000人が収容可能。大学の講堂としては、最大規模の施設です。
椎木講堂は、福岡県出身の三洋信販株式会社創業者である椎木正和氏が、世界に冠たる最高水準の教育研究拠点を目指す九州大学の理念に共感し、創立100周年を機に寄贈されたものです。氏の願いは、「人類社会の持続的発展に貢献する優れた人材が数多く育っていくこと」。大学側も、学術研究の拠点として活用したいと目標を掲げています。
ホールの1・2階部分に納入されたのは、劇場タイプのイス約1,000席。そのうち約700席には、空調機能が備えられています。熱上昇気流を利用し、室内温度よりやや低い温度の空気をイスの背上部から吹き出すことにより、温度成層が形成される居住域空調システム。鑑賞の妨げとなる暗騒音の軽減、高い空気清浄度、ランニングコストの低減とCO2の削減など、機能性と快適性を両立させた、人と環境にやさしいシステムです。その他全席、肘メモ台を備えています。後部の階段状の席は、ベンチタイプとし、前テーブルを装備しました。
ホールの2・3階部分のベンチシートエリアは、可動式の防音壁で分割することにより、講義室や小規模な講演会場として利用できます。210人収容可能な大講義室2部屋、140人収容可能な中講義室2部屋、130人収容可能な小講義室1部屋の、計3タイプ・5講義室です。
3月の下旬には、早速卒業式の会場として利用された椎木講堂。今後は、大学の講堂としての機能だけでなく、国際的な会議や学会、地域への開放など、学内外の多目的な利用が計画されています。「象徴性」「先進性」「持続性」を有する学術芸術文化の拠点として、九州大学の新たな歴史の1ページが始まりました。

居室データ

所在地
819-0395 福岡県福岡市西区元岡744 地図
施主
国立大学法人九州大学
設計
株式会社内藤廣建築設計事務所
オープン
2014年3月
席数
3,000
※最大収容人数
関連リンク
  • 九州大学 椎木講堂 webサイト
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