堺の不死鳥で一夜限りのジャズを愉しむ!フェニーチェ堺 鑑賞レポート前編

2023.04.13
レポート
オープンから約3年が経ったフェニーチェ堺。開館以来、大阪府南部最大の2000席ホールを有する施設として、堺市のみならず、多くの府民に親しまれています。
2023年2月10日、大ホールで行われた、日本を代表するジャズピアニスト小曽根真氏が率いる総勢15名のビッグバンド小曽根真 featuring No Name Horsesの公演「THE BEST」を鑑賞してきました。

歴史ある不死鳥の街に生まれたフェニーチェ堺

南海高野線「堺東駅」の西出口から堺市役所の横を通ってしばらく歩くと、コンクリートとガラスでできた大きな建物が見えてきました。フェニーチェ堺に到着です。建物の前には公演ポスターが貼られた看板がずらりと並び、来場客を出迎えます。



ホールの横には緑豊かな木の間を抜けるようなアプローチが。翁橋公園です。植栽の周りには、ちょっと腰掛けるのに便利なベンチがあります。今日はあいにくの空模様ですが、天気の良い日には近隣住民や子どもたちの憩いの場になっているそう。ほっこりとする和みの空間ですね。

公園内を歩いていくと、看板が見えます。
「フェニーチェ」とはイタリア語で「不死鳥」の意味。堺の街は、大坂夏の陣、第二次世界大戦など幾多の戦乱から不死鳥のように蘇ってきたことや、中世にイエズス会の宣教師にイタリアのヴェニスのごとしと称されたことから名付けられたそう。
不死鳥と市民(人)を表現したロゴマークが、とても素敵です。

見た目も味も贅沢なランチタイム

建物に沿って等間隔に並んだ細い円柱の柱のアプローチは、まるで神殿のよう。先に進むと、右手にレストラン、左手にホールのエントランスです。



さて、お楽しみの前に、先ずはぺこぺこのお腹を満たさなければ。トラットリア『TEATRO PONTE VECCHIO(テアトロ ポンテベッキオ)』に入ります。
コンクリートの壁に囲まれて中の様子が見えないけれど、なんだかとってもお洒落そうな雰囲気!ドキドキしながら扉を開けると、そこには美しい借景が!翁橋公園の自然を室内に取り込んだ豊かな店内空間が広がっています。

ランチメニューの中から、パスタセットを選びました。
まずはサラダ。寒ブリとカブのサラダ仕立て 柚子風味のアイオリソース。
肉厚なブリのぷりぷり食感と、シャキシャキなカブの甘みが絶妙なコンビネーションです。柚子の香りも相まって、んー!さっぱりとした清々しい味わい。
ふわふわのフォカッチャは、もちろん焼きたて。迷わずおかわりをいただきます。

メインのパスタは、とろとろ葱とパンチェッタのスパゲッティ チーズフォンデュソース。
葱とろとろ!こんなにも儚く溶けるものなのか…。さらに、旨みが凝縮されたパンチェッタに、しっかりとしたコクの濃厚チーズソースともちもちパスタが共演。ご機嫌なハーモニーを奏でる、極上のランチタイム。ほどよいボリュームにも大満足です。
食後のドルチェは、エスプレッソとチョコレートケーキ。
いつもより少し贅沢なランチを満喫しました。



美味しいランチでお腹を満たしたところで、そろそろホールに入ります。

開場前のひとときを過ごすエントランスロビー

劇場とよばれる場所に入るときは、いつも胸が高鳴ります。
迫力のある映像でその世界に入り込ませてくれる映画館や、選手の気迫あふれるプレーで会場を熱狂させるスタジアムなどと、同じようで少し違う。この後に訪れるであろう感動を予感させるからでしょうか。
この感覚、きっとわかってもらえる人も多いですよね!

館内に入ると広く明るいロビー空間が広がります。
扉の横には雛人形が飾られています。そうか、桃の節句の時期ですね。この雛人形、市民からの寄付だそう。フェニーチェ堺が地域住民から愛されていることを感じられますね。
壁沿いのラックに並ぶのは、今後の公演チラシやフェニーチェ堺の季刊誌。「え?大ホールで文楽をやるの?」「この公演、面白そう!」気持ちは早くも、次に見たい公演のことに。いけないいけない。

「あ!ハリー・ベルトイアのサイドチェアだ!」「こちらにはイームズの名作、シェルアームチェアが!」館内には名作家具が随所に置かれています。開演までの間、このデザイナーズチェアに座って待てるとは、なんとも贅沢。誰が座っても絵になるイス、さすが名作家具です。



堺の不死鳥で一夜限りのジャズを愉しむ!フェニーチェ堺 鑑賞レポート後編 に続く

取材日:2023年2月10日
取材:広報企画部 M.A

関連リンク

フェニーチェ堺
小曽根真 featuring No Name Horses
テアトロ ポンテベッキオ

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