医学教育の質向上を支える臨床講義室
福井大学医学部は、医学科・看護学科を有し、附属病院と連携した教育・研究を行っています。病院内の臨床講義室は、建設から約40年が経過し、老朽化や天井の耐震対策が課題となっていました。今回のリニューアルでは、耐震性能の向上とあわせて講義用机イスを新たにし、学生や教職員がより安心して学べる教育環境をめざしました。そのため、日常の講義だけでなく、学会や講演会など学外利用も見据え、来訪者を温かく迎え入れる空間となっています。また、同大学の
工学系2号館 223L講義室のような落ち着きと上質感を生み出すため、デザイン性と機能性を兼ね備えた
レクチャーシアター机イス「LT-777」、212席が採用されました。
集中しやすい学習環境を実現するレクチャーシアター机イス
座席のレイアウトは、既存の階段教室の段形状を活かしながら、席間に縦列の階段を設けて最大4連席としました。離着席時も講義室内の移動がより自然でスムーズです。LT-777の机は連結式、イスは前後左右の席や机と繋がりのない独立脚式を採用しており、周囲の席や机から伝わる振動をやわらげるので、講義に集中することができます。また、他の学生が着席している時でも、その後ろを通り抜けることができます。着席している学生は、無理のない前傾姿勢をとることによって席の後方の通路スペースを空け、通行者を通すことができます。イスは背と座を分けた2ピース構造で、身体がイスに触れる面積を広くすることで、体圧を分散しながら、長時間でも快適に着座できるよう工夫されています。座クッションには軟質ウレタンとウレタンチップを組み合わせることで、ほどよい柔らかさと安定感のある座り心地を実現しました。さらに、ICT教育やPCを活用した学習にも対応できるよう、席の間にはコンセントを設置。デバイスを活用した学習スタイルに最適な空間となっています。
コミュニケーションが生まれる次世代型の講義空間
デザイン面では、幕板上部と天板木口に30mm厚の天然木を採用し、建築壁面の淡い色調とやわらかく調和させることで、空間全体にあたたかみと落ち着きを生み出しています。また前列には、レバー操作で簡単に移動できる
フォールディングテーブル「FT-600D」シリーズを8台設置しました。あわせて、身体に沿うカーブ形状で長時間の着座でも疲れにくい、
スタッキングチェア「木づかい」シリーズの背座パッド付きイスを16脚設置。多様な講義形態やレイアウト変更にも柔軟に対応できる環境を整えています。さらに、机天板やイスのパッドのカラーをLT-777と統一することで、講義室全体に一体感をもたせています。今回のリニューアルによって、講義室は機能面・環境面ともに大きく向上し、教員と学生の活発なコミュニケーションを促す、レクチャーシアターへと生まれ変わりました。
施設概要
福井大学医学部は、医学科・看護学科・附属病院で構成される国立大学の教育研究拠点です。「愛と医術で人と社会を健やかに」を理念に、地域医療を支える医療人材の育成と高度医療の提供に取り組んでいます。附属病院には、実際の臨床現場と連携した講義室を整備し、実践的な医学教育を実施。また、臨床講義室周辺の整備とあわせて、学内外の利用者が使用できる休憩スペースとして談話室もリニューアルされ、交流を促す居心地のよい空間が整えられました。