二つの居室をフレキシブルに利用するため、新たな学び舎に導入された大型電動間仕切
富士山を望む豊かな自然を感じられる順天堂大学の三島キャンパスに、2024年3月、2号館が竣工しました。最上階に隣り合って設けられたのは、多目的スペースと屋内運動場です。それぞれバスケットボールコート1面分ほどの広さがあり、体育の授業や部活動などさまざまな用途に利用できるほか、多目的ホールは机やイスを並べて座学の授業を行うことも可能です。居室同士は壁で仕切られていないため、二つの部屋を一つの大きな空間として使うこともできます。
この居室をよりフレキシブルに活用できるよう、境目となる天井面には大型電動間仕切「
SIKIRUTO(シキルト)」の
Fold-Upタイプが導入されました。通常は天井面に収納されているSIKIRUTOを降ろすと、活動人数の大小に応じて、または必要とするスペースの大小に応じて、空間を仕切ることができます。
空間を視覚的にも分割して集中力を高めるSIKIRUTO、映像投影スクリーンとしても代用可能
SIKIRUTOは、多目的ホールと屋内運動場の間にある柱の両側の2か所に設置されました。操作はリモートスイッチで可能ですが、柱の中には操作盤などの設備も備わっています。収納庫は、天井高の低い多目的スペースの天井をくり抜くように設けられました。未使用時に出っ張りがないよう、SIKIRUTOがぴったりと収まるサイズです。
リモートスイッチのボタンを押すと、蛇腹状に収納された幕がゆっくりと下がり、約1分で二つの居室を隔てます。幕は透け感のないソリッド素材のため、SIKIRUTOの使用時には互いの居室の様子が見えなくなり、それぞれの活動に集中できる環境をつくり出せます。網目状の素材では卓球ボールなどの細かな運動具の飛び出しによる怪我などが懸念されますが、その心配も不要です。色は、床や壁に木が多く使われたナチュラルな明るい空間になじむホワイト。仕切った時にも圧迫感が少なく、それぞれの居室が持つゆとりあるイメージを損ないません。
SIKIRUTOは間仕切りとしてだけでなく、スクリーンとしても使用できます。多目的ホールは教室よりも広くグループワークやディスカッション、スクール形式など、レイアウトを変えるアクティブラーニングにも適しており、プロジェクター投影によって更に授業の幅を広げることが可能です。
施設概要
順天堂大学は、“健康”を学問する健康総合大学・大学院として、医学部を中心とした9学部と大学院で構成されており、学年ごとに異なる五つのキャンパスを持ちます。看護師や保健師を目指す学生たちが日々勉学に励むのは、東海道新幹線の三島駅に程近い、富士山を臨める自然豊かな三島キャンパスです。2024年3月に竣工した2号館は、1階に大教室、2階にラーニングコモンズと演習室、3階に屋内運動場と多目的スペースがあり、講義のほか学生たちの様々な活動に幅広く活用されています。