沖縄アリーナ

2024.09.18
スポーツ・エンタテインメント施設ドーム・アリーナ・体育館(屋内)
©琉球ゴールデンキングス
©沖縄アリーナ
©琉球ゴールデンキングス
©沖縄アリーナ

施設説明

※2025年2月1日より「沖縄サントリーアリーナ」へ名称変更されています。ここでは記事公開時の呼称をそのまま使用しています。

熱気と喜びが観客を興奮へと導く至極のエンターテインメント空間

沖縄アリーナは、スポーツをはじめとしたエンターテインメントを「観る」ためにつくられた、県内最大のイベントホールです。天井には510インチの大型映像装置を、客席内にはリボンビジョンを設置しているほか、ムービングライトや最新の音響装置なども完備。海外先進アリーナ水準の本格的な多目的アリーナとして、2021年3月の開業以前から大きな注目を集めています。

観やすく使いやすい、催しに応じて可変する客席

最大収容人数1万人の客席は、「観やすさ」と「使いやすさ」を追求した設計です。センターコートやセンターステージを囲むモードのほか、空間を縦長で使うエンドステージモード、横長で使うサイドステージモード、フロア面の客席をすべて収納したエキシビションモードなど、イベントスタイルに合わせて複数のレイアウトを生み出せます。B.LEAGUEのチーム「琉球ゴールデンキングス」のホームアリーナとしても活用されており、バスケットボールの試合時は、すり鉢状の客席がセンターコートをぐるりと囲みます。
6階建の沖縄アリーナの1層目から2層目の客席を構成しているのが、展開収納が可能な移動観覧席です。最後列は2層目のスタンド席とひと続きになっており、動線がスムーズなだけでなく、観客席の一体感を高めます。ほとんどの通路には手摺が設けられているため、段差が多い客席内の移動も安心です。
移動観覧席は全部で13ブロックあり、催しに合わせて必要なブロックだけの使用が可能。11段ある客席のうち後方8段のみを展開する中間段仕様を使うと、客席レイアウトのバリエーションをさらに増やせます。

座り心地と機能性にこだわった客席のイス

アリーナ内には、さまざまな種類の座席が用意されています。選定にあたっては、関係者がコトブキシーティングのショールームで何度も座り検討を重ねて決定しました。
移動観覧席とスタンド席で多く採用されたイスは、従来よりもワンランク上のアリーナ向けのシートとして開発されたLuxです。そのいちばんの特長は、床から870mmある高い背もたれ。人間工学に基づいた三次元形状に設計されており、広い座面と一緒に観客の身体をしっかりと受け止め、居心地を高めます。また、離席時には座がゆっくりと戻る座自動緩起立機構を搭載しており、試合中・上演中に立ち上がった時でも大きな音や振動を立てる心配がありません。
座席の横に飲み物やフードが置けるテーブルを設けたシアターシートは、4層目の一部に設けられました。採用されたオルウィシリーズ(VSS-031)は、スリムながら背座のクッションによる柔らかな座り心地が特徴です。
アリーナ面から最も遠い急勾配の後部6列には、BLM-8000シリーズを設置。Luxよりも座収納時の奥行がスリムなため、通路を広く確保できます。
その他にも、グループで一つのテーブルを囲むテーブルシートや立見席などシチュエーションに合わせて選べる席が用意されています。

客層の幅を広げる特別席

正面側およびベンチ側の3層目に設けられたのは、スイートルームとラウンジです。
全30室あるスイートルームは、キング・ラグジュアリー・デラックスと種類が分かれており、国際行事や商談、イベント利用など、シーンや人数に応じて使い分けができます。飲食や会話を楽しめるソファーやテーブルを備えた部屋と、アリーナを見渡せるバルコニー席で構成されており、バルコニー席には背座にたっぷりとクッションを入れた2種類のイス(CN-55シリーズVSS-011)が採用されました。イスの前後間隔は、一般席よりもひとまわり広い800~1100mm。一人分間口寸法も広く、ゆったりと観戦・鑑賞ができます。
スイートルームへの経路に設けられた4箇所のラウンジは、バスケットボールコートをイメージした内装や、アリーナが見渡せる位置に設けられ高級感たっぷりの空間など、バリエーション豊かにつくられています。歓談や小規模の会議、パーティー等、シーンに応じてさまざまな利用ができる設えです。

フレキシブルさを高めるスタッキングチェアとステージ

アリーナの用途の幅を広げるのは、スタッキングチェアと組み立て式のステージです。
スタッキングチェアは、座り心地と収納効率、設営・撤収のしやすさを考慮してFC-303が採用されました。着席すると、三次元曲面の上台が着席時の身体を包み込むように受け止めます。1脚の重量は3.5kg。重ねた時のスタック効率も良く、設営しやすい設計です。
組み立て式のステージは、アリーナ専用のVMPシリーズが採用されました。脚部フレームと天板が別パーツのため収納しやすく、また、組み立てた後に高さを調整できるため、様々なイベントに活用できます。

施設概要

2021年3月に沖縄市諸見里のコザ運動公園にオープンした沖縄アリーナは、最大1万人を収容できる沖縄県最大の多目的アリーナです。バスケットボールをはじめとしたプロスポーツ、人気アーティストのライブ音楽イベント、展示会場として利用可能な施設として建設されました。建設にあたっては、防衛省所管の再編推進事業補助金、内閣府所管の沖縄振興特定事業推進費補助金等が活用されています。
2023年FIBAバスケットボール・ワールドカップの日本会場として使われ、同年12月には総来場者数100万人を突破しました。

居室データ

所在地
904-0034 沖縄県沖縄市山内1丁目16-1 地図
施主
沖縄市
設計
梓設計・創建設計・アトリエ海風共同企業体(鹿島建設・OKAMURA DESIGN)
オープン
2021年3月
最大収容人数
10,000
関連リンク
沖縄アリーナ WEBサイト