横浜BUNTAI
アリーナ

2024.10.21
スポーツ・エンタテインメント施設ドーム・アリーナ・体育館(屋内)

施設説明

「横浜BUNTAI」として新しく生まれ変わった横浜文化体育館

横浜開港100年祭の記念事業として1962年に開館した横浜文化体育館は、国際試合や国内外のアーティストのコンサート会場として、また近隣の学校の入学式や卒業式、成人式の会場など市民活動の場として長年に渡り親しまれてきました。老朽化や設備不足などを背景に建て替えが決まり、2020年にはサブアリーナとして位置付けられた横浜武道館が先行して開館。その4年後の2024年4月、メインアリーナである「横浜BUNTAI」が待望のオープンを迎えました。スポーツやエンターテインメント、文化の新たな発信地です。
アリーナの広さは約2560㎡、天井高は約14.5mです。フロア面を土間コンクリート仕上げにすることで、開催するイベントの幅を広げるとともに、トラックをフロアまで入れての搬出入を可能にし、設営時間の短縮を実現しています。
最大収容人数5,000人の観客席のどこからでもコートやステージが見やすいよう、サイトラインやそれに伴う段床の高さなどの細かな箇所まで、何度も検証を重ねて仕様を決定したイスは、全部で3種類。イベントに応じて可変できる移動観覧席とスタッキングチェア、そして常時設置のスタンド席です。

座り心地と設営のしやすさを両立する移動観覧席

選ばれた移動観覧席は、セミオートタイプです。通常はアリーナ面の四方の壁面に収納されており、イベントに応じて必要な箇所のみ展開することで、階段状の観客席をフレキシブルに創り出せます。リモートスイッチを押して壁面から段床を電動で展開させた後、手動で各段のイスの起立操作を行います。イスには操作時の重さを軽減するダンパーを搭載しているため、起立させる時は実際の重さよりも軽く、転倒させる時にはゆっくりと倒れ、力の有無を問わずに誰もが安全に操ることが可能です。
幅広い世代の客層や長時間の着席を考慮して搭載したイスは、背座ともにウレタンを張り包んだクッション性の高いCS01が選ばれました。身体に触れる張地には高耐久性立体メッシュを用いており、さらりとした心地良い肌触りと、通気性の良さを兼ね備えています。一人分の間口寸法は500〜530 mm。クッション性の高さと着席時に適度に開く背座角度が、快適な座り心地を生み出しています。離席時には背座が垂直に起立してピッタリとくっつくため広い通路幅を確保でき、通り抜けも容易です。
移動観覧席の最後列は常設のスタンド席の最前列と繋がり、客席全体の一体感を促進。スムーズな観客席への出入りも実現します。

見やすく、グループでも楽しめるスタンド席

コの字型に設けられたスタンド席には、2015年の発売以来多くのスタジアムやアリーナで人気のBLM-8000シリーズの座席が採用されました。高密度ポリエチレンをブロー成形した上台は、耐衝撃性に優れているダブルシェルの中空構造。着席者の身体にぴったりとフィットする三次元曲面と適度なクッション性により、快適な座り心地を創り出しています。背座に移動観覧席と同じ素材のパッドを設けることで、移動観覧席と遜色ない座り心地と一体感を生み出しました。空席時のイスの奥行きは250mm。座が跳ね上がりコンパクトになることで、幅広い通路を確保します。見やすさを考慮して、ブロックの前後で大きな段差も設けました。
スタンド席上部の一角には、グループでテーブルを囲みながら楽しめるソファ席が、その後ろにはカウンター席があります。通常の席とは雰囲気が異なるこのエリアでは、飲食や仲間との会話を存分に楽しみながら観戦・鑑賞することができます。

VIPルームならではの贅沢なバルコニー席

VIPフロアには、1室のスイートルームと6室のBOXルームがあります。食事や商談に利用できる各個室の前に並ぶのは、アリーナ全体を見渡せるバルコニー席。スタイリッシュなデザインが際立つオルウィVSS-031シリーズを、隣席との距離を広く1席ずつ独立させて設置しました。一般席よりも大きな背座と両サイドの肘当てに身体を預けて、ひときわリラックスできる座り心地を体験できます。全ての座席にドリンクを入れるカップホルダーが備わっているため、飲食も合わせて楽しめます。

施設概要

横浜BUNTAIは、築50年以上が経過していた横浜文化体育館の跡地に建てられました。先行してオープンした横浜武道館とともに、横浜市庁舎の移転を受けた関内・関外エリア活性化のリーディングプロジェクトです。シンボリックな建物の外観は、横浜らしい浜風になびく帆をイメージ。メインエントランスから2階につながる外階段の床面には、横浜文化体育館で行われた数多くのイベント名が刻まれており、多くのアーティストや選手、そして市民から愛される横浜BUNTAIの未来への願いが込められています。

居室データ

所在地
231-0032 神奈川県横浜市中区不老町2-7-1 地図
施主
横浜市
設計
梓設計・アーキボックス・大成建設設計共同企業体
オープン
2024年4月
収容人数
約5,000
関連リンク
横浜BUNTAI WEBサイト