世界最大級の音楽特化型アリーナがみなとみらい地区に誕生
2023年9月、横浜市みなとみらい地区にKアリーナ横浜がオープンしました。幅広いイベントを開催する多目的アリーナとは一線を画す、世界最大級の音楽特化型アリーナです。
エンターテイメントを最大限に楽しむための上質な一般席
約2万席の観客席はアリーナ席と三層のスタンド席から成り、ステージを起点に扇状に広がっています。全ての席がステージに正対していることに加え、スタンド席には前に座る観客の頭とステージが重ならいよう、1列ごとにイスの位置をずらした千鳥配置を採用。どの席からでも見やすく、ステージを近く感じられるつくりです。
イスは、着席者の身体をしっかりと支える高い背もたれと広い座面が特長のLuxです。背もたれにはウレタンの詰まったパッドを、座にはサスペンションの入った三層構造のクッションを備えています。いずれの席でも観客が最高の体験をできるようにと施設スタッフが願いを込め、快適性にこだわって選び抜きました。ファブリックのカラーは、横浜の海をも思わせる深いブルー。アリーナ席は移動席、スタンド席は移動観覧席と固定席ですが、イス本体は同仕様で揃えたため、客席全体に統一感が生まれています。
1席あたり2個のカップホルダーを備えており、飲食もスムーズ。万が一ドリンクでイスが汚れてしまった時にも、すぐにスタッフが清潔な座席を整えられるよう、座カバーはファスナーで取り外しが可能です。
ファブリックで魅せるワンランク上のVIP席
ミドルスタンドのセンターブロック最前で存在感を放つのは、赤いファブリックで張り包んだ3列235席のバルコニー席。背裏と肘、脚の側パネルには木を用いて「特別な席」を体現した、劇場イス
TS-71シリーズです。
同スタンドの後方には豪華なVIP BOXが11室あり、各室の観客席として同じくTS-71シリーズが並んでいます。張地は、コトブキシーティングのグループ会社
FABRIKOが手掛けたオリジナルのデザイン。色は一般席と同系色で揃えていますが、目を凝らすと「K」に見える立体感のあるワッフル織です。
設営・撤収を迅速に成し遂げるための移動席と移動観覧席
Kアリーナは、幅広い演出に対応しながら素早い設営・撤収を可能にするため、基礎ステージをはじめとした様々な舞台設備を常設する独自の取り組みを行っています。客席もフレキシブルに対応できるよう、2種類の移動席と移動観覧席を導入しました。
キャスター付の移動席が並ぶのは、アリーナ席の中で最も舞台に近いエリア。この場所には、イベント終了後に搬出用トラックが入れるスペースをいち早く生み出すことが求められます。キャスター付の移動席であれば、イスを畳んだり分解したりといった手間を発生させることなく、素早く後方に寄せて撤収作業に取り掛かることができるのです。脚部ベース上部のレバーを踏むと隠れていたキャスターが露出して、移動が可能になる仕様です。
キャスター付移動席の後ろに並ぶのは、
マトリックスシステムの移動席です。最初にイスの脚部となる脚フレームを配置し、次に脚フレームに備わったソケットへ数席が連結したイスフレームを差し込んで、大がかりな工具を使ったり工事をしたりすることなく設営が行えます。脚フレームによって通路幅が固定でき美しく整列させられることも大きなメリット。専用台車もあるため、移動や収納も簡単です。
ロアースタンド前方に位置し、アリーナ席からスタンド席への繋がりと一体感を生み出す役割を果たすのが、セミオートの壁面固定式(一部を除く)
移動観覧席です。短時間で階段状の客席を展開し、不要な時には畳んでアリーナ後方の壁に収納することができます。
施設概要
Kアリーナ横浜は、2023年9月に横浜市みなとみらい地区で開業しました。掲げたコンセプトは、「すべては『音楽』を楽しむために」。音楽に特化したアリーナとしては世界最大級の総席数20,033席を、アリーナ席と三層構造のスタンド席で構成しています。快適性を追求した全ての席は、ステージに正対するよう扇状に配置し、客席全体に迫力と一体感を醸成。VIP BOX利用の観客を対象にしたラウンジを設けるなど、国内のエンターテインメント施設には珍しい取り組みも行っています。アーティストが理想のライブ・コンサートが実現できるよう使いやすさにもこだわり、最新かつKアリーナ独自の特殊設備を揃えたほか、基礎ステージをはじめとした様々な舞台設備を常設してスムーズな設営・撤収の実現を目指しました。