山口大学医学部附属病院 新病棟(A棟)
仮眠室・当直室

2023.04.27
カプセルホテル・仮眠室

施設説明

医師や看護師の労働環境の向上も目指した、山口大学医学部附属病院の新病棟(A棟)

山口大学医学部附属病院の新病棟(A棟)建設にあたっては、院内を訪れる人々や入院患者目線の整備はもちろん、医師・看護師が心身共に充実した環境で働けるよう、検討が重ねられました。その中でも、大きな進化を遂げたのが、仮眠室と当直室です。
これまでの病棟にあった就寝場所は、家庭でも利用される一般的な2段ベッドでした。2段ベッドは、布団を敷いて寝る場合に比べて省スペースというメリットがある一方、周囲の光や物音などが気になったり、上下段それぞれの振動が伝わりやすかったりするデメリットも挙げられます。これらの課題を解決する寝床として新たに導入されたのは、コトブキシーティングのカプセルベッドでした。

必要な機能をシンプルに集約して、快適な仮眠環境を提供

カプセルベッドの特長は、個室に近い空間を快適且つコンパクトに提供できることです。一般的な2段ベッドと大きく異なるのは、就寝スペースの周りがパネルで囲まれていること。また、ベッドの出入り口には遮光性のあるカーテンが設置されているため、周囲からの視線や明かりを遮り、就寝時のプライバシーと安眠を守るのです。限られた時間で安心した休息を得られることによって、心身共にリフレッシュして次の勤務に備えられると期待が寄せられます。
当直室には8床、仮眠室には4床のB-CUBEシリーズが選ばれました。必要な設備をシンプルなデザインで確立したこのカプセルベッドは、コトブキシーティングのラインナップの中でもロングセラーの製品です。ベッドスペースへの出入り口が寝る時の身体の向きと垂直のフロントオープンタイプで、上下2段のカプセルが連結配置されています。
カプセル内には、明るさを自由に調光できるLEDライトや、アラーム付きデジタル時計、小物が置けるテーブル、スマートフォンなどの電子機器が充電できるコンセントなど、仮眠はもちろん小休憩にも役立つ設備が揃います。内装パネルの色は、ベッドスペースをより広く清潔感のある印象に仕上げるホワイト。外装パネルは落ち着いたダークトーンです。
ベッドの入口には、自分の寝床を識別するためのナンバープレートも設置しました。やや斜めの角度に設定された梯子は、一歩目に足がかけやすく、握りやすい細さ。仮眠前の疲れた体にも優しいつくりです。

施設概要

山口大学医学附属病院の新病棟(A棟)は、全国の国立大学附属病院の中でも初となる2回目の再開発整備事業を経て、2019年6月に開院しました。山口県の中核医療機関として、国立大学附属病院の「トップランナー」として、最新の医療設備や機器を揃えており、ヘリポートやICUなどを含めた救急医療体制も整えています。また、心地良い空間づくりの取り組みとして、院内には多くのホスピタルアートが取り入れられました。

居室データ

所在地
755-8505 山口県宇部市南小串1-1-1 地図
施主
国立大学法人山口大学
設計
山口大学施設環境部、株式会社佐藤総合計画
オープン
2019年6月
床数
仮眠室:4床、当直室:8床