昭和電工武道スポーツセンター(大分県立武道スポーツセンター)
昭和電工武道場

2020.02.20
スポーツ・エンタテインメント施設ドーム・アリーナ・体育館(屋内)

施設説明

※2023年1月1日より「レゾナック武道スポーツセンター」へ名称変更されています。ここでは記事公開時の呼称をそのまま使用しています。

大分スポーツ公園に、昭和電工武道スポーツセンターがオープン

2019年6月、大分スポーツ公園で「昭和電工武道スポーツセンター」がグランドオープンしました。公園敷地内には、Jリーグの大分トリニータのホームスタジアムである40,000人収容の昭和電工ドーム大分・野球場・テニスコート・大芝生広場などもあり、様々なスポーツやレクリエーションが楽しめる場所として賑わいを見せています。

昭和電工武道スポーツセンターの主軸となるのは、約4,000人を収容できる昭和電工メイン競技場と、縦約100メートル・横約24メートルの広さを三つの道場に分けて使用できる昭和電工武道場。そのほか、トレーニングルームや会議室も備えています。屋内スポーツの大規模な大会が開催できる施設であり、大規模災害に備えた広域防災拠点の中核施設としての役割も期待されています。

施設の愛称「昭和電工武道スポーツセンター」は、大分コンビナートという大規模な生産拠点を持つ昭和電工株式会社のネーミングライツによって、名付けられました。

武道場の観客席のイスなど、県産材がいたるところに使われた温もりある空間

施設に入ると、「交流の土間」と名付けられたエントランス空間が来場者を迎えます。内装には大分県産のマダケが活用されました。他にも、七島藺(しちとうい)と呼ばれる大分県の国東半島だけで生産されている畳の材料を使ったベンチや、日田の木材を使ったテーブルとイスが置かれ、大分県の特色を感じられる設えとなっています。

交流の土間を通り抜け、右手の通路を進んだ先にあるのが、昭和電工武道場です。

武道場の敷地面積は、約2,410平方メートル。剣道や柔道の道場3面が横に並んだ広さです。それぞれの間には可動間仕切りが設置され、三つの道場としても大きな一つの道場としても利用できる仕様です。観客席は、道場1面分につき、3列168席の座席。1列ごとの段差が大きく、コートから近いのが特長です。前に座る人の頭で視線が遮られる心配が少なく、臨場感たっぷりの迫力ある試合を観戦することができます。

並ぶイスは、大分県の県産材である日田杉の集成材を使用したベンチタイプです。木材の選定にあたっては、赤みと白みがバランスよく組み合わさるよう試作を繰り返し、杉材の美しさを最大限に表すよう仕上げました。傷がつきにくいよう、表面には高硬度の塗装を施しています。

メイン競技場と同様に、天井を支える梁も大分県産の日田杉。イスはその梁と相まって武道場の一体感を生み出しています。武道が盛んな九州において、「見る」ことをも大切に考えた昭和電工武道場は、今後大きな役割を担っていくことでしょう。

居室データ

所在地
870-0126 大分県大分市横尾1351 地図
施主
大分県
設計
株式会社石本建築事務所
オープン
2019年6月
席数
400
※概数
関連リンク
  • 昭和電工武道スポーツセンター webサイト