南城市役所
議場

2022.11.24
議場

施設説明

市民が利用しやすい南城市のシンボル

沖縄県南城市は2006年、佐敷町、知念村、玉城村、大里村が対等合併して誕生しました。
合併後は旧玉城村役場を本庁舎として利用していましたが、2018年に待望の新庁舎が完成しました。2箇所に分散されていた庁舎機能が集約され、市民が利用しやすい場所へと生まれ変わった市庁舎です。
庁舎の最上階である4階には、議場をはじめとした議会機能が集約されています。

デザイン性と機能性を兼ね備えた議場家具

議場は、白木を基調とした明るく柔らかな印象の空間です。
向かい合う議員席と執行部席は、それぞれ議場の中央を向くように配置されました。議員側は緩やかな曲線を描いたR配置、執行部側は直線的な直配置です。
シンプルな形状にうっすらと見える木目が映える机には、バーチ材を採用しました。隣の席との間に目地や仕切りを入れないことで、机をすっきり広々と見せる意匠です。天板上にはモニターとマイクユニットのコンセントの差し込み口を、天板下には資料や荷物が置ける棚板を設け、使い勝手にも考慮しました。
議長席は、議場全体が見渡せるよう、フロアより60センチほど高い場所に位置します。
議長席と事務局長席側の机と、前方にある発言台には、左右の角にライン状の切り欠きが施され、議場空間全体のアクセントになっています。

「開かれた議場」を実現するため、席にも配慮を

白木の議場机に合わせて選ばれたのは、シャープなフォルムが特徴的な議場イスAC-3700シリーズです。黒いレザー張りのイスは、明るい白木とのコントラストで、議場空間を引き締めています。
イスの肘当ては天然木を採用し、机とのカラーを合わせることで、一体感を演出しました。
イスは床に固定されているため、離席時や未使用時でも整然とした並びをキープし、美しさを保ちます。また、車イスでも利用できるよう、議員席と執行部席それぞれに1席ずつ、キャスター付きのイスも導入しました。イスを移動すれば、車イスのままスムーズに着席ができます。
議員席の後方には30席の傍聴席が並びます。採用されたのは、TS-71シリーズ。身体に程よくフィットするクッションと、体圧を分散させる波形スプリングが組み込まれた座により、長時間の議会でも快適に過ごすことができます。
傍聴席の一部は、筆記やPCの利用ができるテーブル付きの記者席です。
その奥には小さな子供連れでも周囲に気を遣うことなく傍聴ができるよう、ガラスで仕切られた親子室が設けられました。誰もが傍聴しやすい環境が整えられた、市民に開かれた議場です。

施設概要

南城市役所は2018年5月に開庁しました。市役所と市議会に加えて、保健センターや市社会福祉協議会、農協、飲食店などが一体となった複合施設です。免震構造を採用した地上4階建ての鉄筋コンクリート造りの建物は、災害時の避難場所、防災拠点施設としての機能も果たします。
議場のある4階には展望ロビーがあり、静かで穏やかな“美ら海”である中城湾が見渡せます。

居室データ

所在地
901-1495 沖縄県南城市佐敷字新里1870 地図
施主
南城市
設計
国建・総合設計玉城共同企業体
オープン
2018年5月
席数
37
※その他、傍聴席27席、記者席3席、親子席4席
関連リンク
南城市役所 Webサイト