武道の伝統と和の趣を感じる横浜の武道場
横浜市で初となる本格的な武道場として整備された「横浜武道館」。
玄関を入ると、木や石などの自然の素材感を活かした温かみと格式ある内装のエントランスホールが広がります。木調のルーバーを施した天井をはじめとした繊細な意匠により、建物のコンセプトである武道の伝統と和の趣を感じることのできる空間で利用者を迎え入れます。その先に、柔道・剣道に加え、なぎなた・空手・合気道・少林寺拳法・太極拳などさまざまな武道で利用することができる、約500席の観客席を備える本格的な武道場が設けられました。
武道場の中央には移動間仕切壁が設置されており、左右の二つの空間に分けて競技を行うことも可能なフレキシブルな空間となっています。
内装に溶け込んだ木質の観客席
503席の観客席は、内装に調和する木質タイプの
NP-8000シリーズが採用されました。上座の向かい側、長手方向には美しい木肌のイスがずらりと並んでいます。
1枚の成型合板を曲げてつくられたイスは、シンプルなデザインです。着席時の身体にしっかりとフィットするよう、背にはわずかに三次元カーブを付ました。背にもたれかかると心地よく後方にたわむベンディング機能が、座り心地をさらに高めます。座の先端は下にカーブさせることで着座時に足を引きやすくし、また、膝裏への当たりも和らげました。
前後の席の段差は450ミリメートル。前列の観客の頭部で視界が遮られないよう、大きな段差に設計されています。これにより、どこの席に座っても見やすい、快適な観戦環境を実現しました。
最前列の一角には車イススペースも設けられ、車イスの方も他の観客と一緒に観覧を楽しむことができます。
施設概要
横浜武道館は、横浜市による横浜文化体育館再整備事業の一環として整備されました。横浜文化体育館再整備事業とは、旧横浜文化体育館の敷地及び旧横浜総合高校敷地の2つの土地を活用して、市民利用に加えて大規模な大会やコンサートなどの興行利用に対応したメインアリーナ施設及びサブアリーナ施設(横浜武道館)を整備し、横浜の新たなスポーツ振興の拠点を創出する事業です。
旧横浜総合高校の敷地に建てられた横浜武道館には、1階にさまざまな武道競技を行うための本格的な「武道場」と、2~4階には市民利用のほかBリーグをはじめとするプロスポーツの試合も開催できる「アリーナ」が併設され、関内・関外地区の賑わいを生み出すことが期待されています。