「燈台の光」となる生徒を育成する賢明女子学院
賢明女子学院中学校・高等学校は、「燈台の光」のように周囲を照らす人物に育ってほしいという教育理念を実現するべく、2018年から「リヴィエプロジェクト」を推進しています。生徒の学力や目標に合わせた、中学校からのコース制の導入や、今の時代に即した新しい授業への取り組みなど、さまざまな教育改革を進めています。それだけでなく、教室の改修をはじめとする学習環境の整備も、本プロジェクトの大きな柱となります。
創立70周年を迎える2021年に、使用頻度が減っていた二つの教室を一つにまとめた、新しいスペースが誕生しました。多様なシーンで活用できる、広い空間へと生まれ変わった632教室は、前方が平土間、後方が階段状で構成されています。
納入した家具は、学校職員の方々が実際に使用感を確かめ、選ばれた製品です。
教室の雰囲気を明るくする、ヘリンボーン柄のデスクとチェア
教室前方の平土間部分には、THE HERRINGBONEシリーズのデスク
SD-264と、スタッキングチェア
FC-873を納入しました。多くの製品の中から、吟味して選び抜かれた組み合わせです。
ポイントとなったのは、工業製品には珍しい特徴的なデザインです。数々のプロダクトデザインを手掛けてきた
清水慶太氏によるもので、デスクとイスの一部に、ファブリックの織り柄として知られるヘリンボーン柄を取り入れています。装飾性のあるデザインが、教室という見慣れた場所を、優しく、明るい空間へと導きます。自由な発想や思考を尊重する賢明女子学院の雰囲気にもマッチし、イスの上張りのワインレッドと相まって、華やかでやわらかい雰囲気を作り出しています。教室後方から見ると、イスのヘリンボーン柄が更に際立ち、より軽やかな印象です。空間を視覚的に圧迫しない「透光性」を実現し、張り詰めがちな教室の空気を静かにほぐします。
デザインだけでなく、細かい部分まで考え抜かれた機能性も、選ばれた理由のひとつです。デスクの重量が9.7㎏、イスが4.1㎏とどちらも軽量なため、女子生徒でも簡単に持ち運ぶことができます。授業や学年集会などの利用だけでなく、学校説明会や保護者会をはじめとする行事など、さまざまなレイアウトに対応できる「軽快さ」を備えた組み合わせです。デスクは脚の形状をすっきりとしたL字型にすることで、足回りにゆとりのあるスペースが生まれました。高さを低く設定した脚ベースは、出入りの際に足が引っかかりにくく、離着席を安全、かつスムーズに行える工夫です。
座の幅と奥行を広くとったイスは、コンパクトでありながら、深くゆったりと座ることができます。立体的な3次元カーブの背と座が身体にぴったりフィットすることで、長時間の着座でも疲れにくい座り心地を実現。授業中の「書く」「聞く」姿勢を快適に保つことができる構造で、授業への集中力をサポートします。
快適な使い心地を提供するSD-331シリーズ
教室後方の段床部分には、固定式机イス
SD-331シリーズを納入しました。その離着席のしやすさから、迷うことなく選定された製品です。
特徴である「スイングアップ機構」により、離着席の動作に合わせて座面が緩やかに動きます。イスの座を手で動かす必要がないため、荷物を抱えたままでも楽に離着席ができます。
SD-331は、イスの幅や奥行はしっかりと確保しながら、スペースを有効活用できる机・イス一体型の製品です。座面いっぱいに取り付けられたパッドのクッション性も加わり、快適な座り心地を実現しました。
未使用時の座は、背もたれ側に更に押し込むことができるので、人が通り抜けるための通路幅を広く確保できます。校内での使用はもちろん、外部からさまざまな人が訪れた際も、気持ちよく使用することができます。
デザイン性と機能性を兼ね備えた製品が並ぶ、632教室。使用頻度の増加と、学校の顔となる教室としての活用が期待されています。
施設概要
1951年創立の賢明女子学院中学校・高等学校は、世界遺産である姫路城のお堀や石垣、城門の跡など、歴史的な遺産に囲まれた場所にあるカトリック学校です。学校の創立者であるマリー・リヴィエが伝えた聖母マリアの生き方に倣い、どのような場合でも神に祈り、最善を目指すという意味の「The Best」を校訓としています。
理系や文系、コースやクラスなどの枠を離れたクロススタディや、タブレットを活用したICT教育、理数教育の強化による理系女子の育成など、今の時代にふさわしい教育を追及。2018年から推進している「リヴィエプロジェクト」により、校舎の歴史的な雰囲気は残しつつ、教室の改修など、学習環境の整備を積極的に進めています。