京都市立京都京北小中学校
体育館

2021.07.01
学校体育館・アリーナ

施設説明

京北地域の新たなシンボル「京都市立京都京北小中学校」が開校

2020年4月、京都市の北部に「京都市立京都京北小中学校」が開校しました。
京北地域のシンボルとして丘に沿うように建てられた校舎は、各所に木材をふんだんに使用したぬくもり溢れる学び舎です。土日には地域住民も利用できる図書館が設けられるなど、地域との連携を強化。「地域で子育て・教育ができる環境」が整えられました。
その一環として導入されたのが、体育館の「移動観覧席」です。授業に加え、さまざまな学校行事や地域活動の拠点として利用できる体育館にしたいという、学校や地域の人々の要望で実現しました。

体育館の活用の幅が広がる移動観覧席

移動観覧席は、収納・展開ができる階段状の客席です。
収納式で、式典やイベント時に客席を設ける際、展開して利用します。通常は壁面に設けられた収納庫に収められているため、フロアを広々と使うことができます。
京都京北小中学校の体育館では、手動で展開するマニュアルタイプが導入されました。操作はいたって簡単。専用のレバーを使ってひな壇を引き出し、両側の手すりと内部への侵入を防ぐサイドカーテンを取り付けて、設置完了です。
ベンチタイプのイスは、一人分の幅を450mmに設定しており、98人が座れます。座席の目安として座面にラインが入っていますが、ベンチタイプのため、体格の小さな低学年は詰めて座ったり、人数が少ない場合はゆとりを持って座ったりと、フレキシブルな利用ができます。
客席は、後方の席からもステージが見やすいひな壇状です。授業の際、ステージ上の教師が見やすいだけでなく、教師からも生徒がよく見えます。そのため、生徒たちの表情やリアクションを感じ取りながら話をすることができ、インタラクティブに授業を進めることができます。

まだ開校して間もない京都市立京都京北小中学校。
この素晴らしい環境で学ぶ子どもたちが、将来の京北地域を担う人材となることが期待されています。

施設概要

京都市の最も北側に位置する右京区の京北地域は、兵庫県から滋賀県・福井県にまたがる丹波高地に含まれた、自然豊かな地域です。白鳳~平安時代から都の生活を支えてきた地であり、林業の街としても栄えてきましたが、近年は人口の減少に悩まされてきました。
2014年から、京北地域の三つの小学校と一つの中学校のPTAとで今後の教育環境についての話し合いが持たれ、九年間を通して小中学生がひとつの施設で共に学ぶ「義務教育学校」の新設が決定。2020年4月に開校しました。
丘陵地の景観と一体となった校舎は、京北の街並みに調和した地域のシンボルです。

居室データ

所在地
601-0251 京都府京都市右京区京北周山町中山51 地図
施主
京都市
設計
株式会社類設計室
竣工
2020年3月
席数
98
※移動観覧席の席数