奄美駐屯地

2025.09.04
その他施設

施設説明

自衛隊駐屯地のイベント開催に役立つ、屋外用の移動観覧席

鹿児島県の奄美大島にある陸上自衛隊の奄美駐屯地。一般向けに開放される記念行事などで観覧イベントが行われていましたが、見やすい客席づくりに以前から苦心していました。単管パイプなどをレンタルしたりボックスを並べてみたり、様々な工夫をして客席のつくりかたを検討してきましたが、設営のため労力と時間を要することが課題に。それを改善するアイテムとして挙がったのが、過去に石垣駐屯地に導入された、コトブキシーティングの屋外用移動観覧席「アクティブスタンド」でした。
階段状の見やすい客席を任意の位置に設営できるアクティブスタンドは、イベントを見やすく観覧できる環境をスムーズに整えることができます。2025年1月、24人掛10台の計240席分が導入され、翌月に行われた奄美駐屯地・瀬戸内分屯地 開設6周年記念行事では、早速その真価を発揮。5台ずつ向かい合わせたレイアウトの観覧席に大勢の観客が集まりましたが、体格に応じて少し距離を開けて座ったり、詰めることで席数を多く確保したりなど、ベンチタイプならではの柔軟な対応ができました。

簡単操作で見やすい席づくり、屋外利用の耐性にも優れたメンテナンスフリー

アクティブスタンドの2列目と3列目の脚部にはキャスターが備わっており、それぞれのキャスター部にあるレバーを足で操作して本体をリフトアップし、誰でも簡単に移動させることができます。利用する度に組み立てる手間がなく、必要な時に倉庫から取り出してすぐに設営することが可能です。客席は雛壇状になっているため、前列に座る観客の頭部が視線に被ることがなく、イベントを見やすい理想的な視界を確保できます。
主構造は、軽量で屋外使用に適したアルミ素材。耐久性が高く、メンテナンスフリーが嬉しいポイントです。
広い駐屯地に馴染む爽やかなブルーの座面は、高密度ポリエチレンブロー成形品です。ブロー成形という手法で、空気を吹き込みダブルシェルと呼ばれる中空構造をつくりだし、野球ボール等が当たっても割れにくい、衝撃に強い耐久性を実現しています。座り心地も柔らかで、暑い寒いなどの気温に左右されて座席の温度が大きく変わることがなく、1年中快適に座ることができます。紫外線に強いため屋外に置いたままでも退色が少なく、屋内に収納場所を用意する必要がないことも、大きなメリットです。奄美駐屯地では、行事終了後に隊員により解体され、専用倉庫に保管されています。
1年を通して温暖な亜熱帯気候の奄美では、日差しが強いため、日除けのためのシェードも付属で導入しました。色は自衛隊らしいグリーンです。

施設概要

自衛隊奄美駐屯地は、2019年に設立された南西諸島防衛の要所です。中国の海洋進出など安全保障環境の変化に対応し、奄美大島の地理的特性を活かして、警戒監視や対空・対艦防衛の役割を担います。一般向けのイベントも毎年開催されており、装備品の展示や体験搭乗、音楽演奏などで、地域との結びつきを強化しています。2025年に行われた開設6周年記念行事では地域住民を中心に約2,800人が集まり、隊員たちは空包を使用した戦闘訓練を行うなど日々の鍛錬の成果を披露しました。

居室データ

所在地
894-0001 鹿児島県奄美市名瀬大字大熊字中畑266-49 地図
施主
陸上自衛隊奄美駐屯地
納入
2025年1月
台数
10
(240席)
関連リンク
陸上自衛隊奄美駐屯地 WEBサイト