横浜市立大学附属病院 研修棟
当直室

2025.05.29
医療・福祉施設仮眠室・当直室

施設説明

24時間稼働する病院の当直室にあった課題

横浜市立大学附属病院の研修棟に、新たな男性用当直室が設けられました。
これまでは同じフロアにある別の男性用当直室が使われていましたが、更衣室と繋がっているため、着替えのために電灯を点けると他のスタッフの睡眠に支障をきたす問題があり、改善が求められていました。また、一般的な2段ベッドを利用していたため、他のスタッフの目が気になったり、イビキが耳障りになったりして落ち着いて眠ることができないという声が、研修に励む男性研修医たちから上がっていました。

カプセルベッドの早期導入で、プライバシーを確保できる快適な睡眠環境を短納期で確立

早急に課題解決を図りたいという病院の希望から、約3ヶ月。お手洗いだったスペースをリニューアルした当直室に、2025年3月、コトブキシーティングのカプセルベッドGS-CUBE 6床が納まりました。
1ベッドずつ仕切られたベッド空間は、しっかりとプライバシーを確保。四方を囲まれたパネル構造のため、隣のベッドからの音漏れも軽減でき、ベッドへの出入り口に備えた遮光カーテンは、当直室内の消灯点灯に左右されない環境を整えています。
6床あるカプセルベッドのうち、寝る時の身体の向きと並行に開口部を設けたサイドオープンタイプは2床、垂直に設けたフロントオープンタイプは4床です。2種類のカプセルを組み合わせることで、狭い空間で最大限のベッド数を確保することができました。

シンプルな工法でカプセルの内外をレベルアップ

GS-CUBEは、1979年に世界初のカプセルベッド製品化を手掛けたコトブキシーティングの多数のラインナップの中でも、最大限に内部の凹凸を減らした、スッキリとしたベッド空間が特徴です。カプセル内の床部分は一般的なベッドと同じ規格サイズのため、市販のマットレスを導入することもできます。
外装には木質パネルを用い、インテリアとして自然に馴染むモダンなデザインに仕上げました。従来のカプセルベッドにも取り入れられていたパネル組み立て式の構造を刷新することによって、支柱にパネルをはめ込んでいくシンプルな工法を確立し、工期も大幅に短縮しています。今回の男子当直室のような、スペースの限られるコンパクトな部屋にも、スムーズな導入が可能です。
上段ベッドへ上るためのハシゴも、従来製品からのアップデートを果たしました。上るにつれてカプセルとの距離が縮まるよう斜めに角度をつけて設置しており、昇降しやすさが向上。ハシゴを上りきったハシゴの最上段には足元を安定させる広いデッキと、左右の手をそれぞれ自然に掛けられる大きな手すりがあり、姿勢を崩すことなく真っ直ぐにカプセル内に入り込むことができます。色は、外装の木質と相性の良いアイアンブラック。機能性だけでなく意匠性も高めています。カプセル内にある小物入れとコンセントも、同じくブラックで仕上げました。

施設概要

横浜市立大学附属病院は、公立大学法人横浜市立大学が運営を手掛ける市内唯一の特定機能病院です。高度急性期医療の強化に努め、先端的な医療を積極的に導入しています。研修医の机やロッカーが並ぶ研修棟には、研修医が気軽に立ち寄れる臨床研修センターが設置されているなど、専門医や研究医の育成のための指導体制も充実。当直時にはしっかりと仮眠を取って勤務に備えることができるよう、新たな当直室にカプセルベッドが整備されました。

居室データ

所在地
236-0004 神奈川県横浜市金沢区福浦3-9 地図
施主
横浜市立大学附属病院
納入
2025年3月
床数
6
関連リンク
横浜市立大学附属病院 WEBサイト