富山市大沢野会館
多目的ホール

2025.01.21
多目的ホール(可動席)
撮影:佐武浩一
撮影:佐武浩一
撮影:佐武浩一
撮影:佐武浩一

施設説明

地域活性化を目指した新たな多目的ホール

大沢野会館は、公共施設の統廃合や長寿命化を計画的に行い、財政負担の軽減および平準化を図ることを目的とした「富山市公共施設等統合管理計画」の一環として建設された複合施設です。
合併前の旧大沢野町の本庁舎が、空きスペースの増加や老朽化、耐震強度不足などさまざまな問題を抱えていたことから、周辺にあったホールや図書館などの公共施設も含めた複合施設の建設によって、地域活性化を図っています。
多目的ホールは、限られたスペースで旧文化会館や旧武道館、旧体育センターの機能を持ち合わせなければならないことに加えて、最大500人の使用を想定していたことから、移動観覧席の導入が決定しました。

簡単に展開・収納できるフルオートタイプの移動観覧席

大沢野会館に導入されたのは、階段状の客席をフルオートで展開収納できる移動観覧席です。本体にリモートスイッチをつなげてボタンを押すと、ワンタッチでイスが畳まれ、階段状の客席が収納される仕組みになっています。
コトブキシーティングの移動観覧席にはトラブルを未然に防ぐための安全設計が施されています。例えば、手すりを外し忘れたまま収納ボタンを押すなど、適切な操作が行われなかった場合には、動作が一時的に停止し、リモコンの画面にエラーメッセージが表示されます。事故を未然に防ぎ、イベントを円滑に実施するための工夫です。
また、上下・前後方向の制震設計により、歩行時の衝撃音や振動が軽減されるとともに、一定の地震にも耐えられる性能を有しています。

通気性と強度に優れたメッシュ張地を採用

移動観覧席のイスは、張地に高耐久性立体メッシュを使用したタイプSを搭載しています。メッシュは通気性と強度を両立した機能性の高い素材で、長時間座ったときの快適性と、長年利用できる耐久性を誇っています。最もシンプルかつ機能的でありながら背座に豊かなクッション性を備えています。空席時は座が背もたれにぴったりと寄り添うように収納されるため、快適性と広い通路スペースを両立します。

移動観覧席の導入により、スポーツ利用のほか、会議や成人式をはじめとした式典での利用など、さまざまな目的に活用できる多目的ホールとなっています。施設の空きも減少し、まちの賑わいの創出に貢献しています。

施設概要

富山市大沢野会館は、今後の公共施設再編におけるモデル事例の一つとして富山市高内に建設された複合施設です。「多世代交流拠点」として、地域の連帯感や絆の醸成を目指し、性別や年代を問わず誰もがふらりと立ち寄れる憩いの場として設計されました。
多世代交流拠点には、行政サービスセンター、公民館、図書館を複合化して整備されています。住民の地域活動を支える場として「賑わい」を創出し、施設機能の向上を実現しています。

居室データ

所在地
939-2293 富山県富山市高内365番地 地図
施主
富山市
設計
清水建設株式会社
オープン
2023年4月
席数
250
関連リンク
富山市大沢野会館 WEBサイト