客席イスも新たにリニューアルを果たした大ホール
奈良県の王寺町文化福祉センター(南公民館)の大ホールがリニューアルを終え、2022年9月に再オープンを果たしました。1982年の新築から40年以上が経過し施設や設備の老朽化が進んでいたことから、座席や空調設備の更新、カーペットの張り替え、照明設備のLED化、抗菌・抗ウイルス加工のヘルスブライト塗布などを実施。音響設備の改修も今後予定されており、心豊かな生活を楽しむ生涯学習拠点にふさわしい整備が進められています。
現代人の体格に合う快適な座席へと進化
大ホールの客席イスとして選ばれたのは、コトブキシーティングの劇場・ホールイスのラインナップの中でも数多くの実績がある、
TS-71シリーズ「Cadenza カデンツァ」です。リニューアル前のイスに比べて座面や背もたれの高さが高くなり、1人分間口寸法も480ミリメートルから530ミリメートルへと拡張されました。1席あたりのサイズが大きくなったことから、以前は668席だった客席数は586席に減りましたが、現代人の体格に合う豊かな座り心地のイスへと進化。ゆとりある客席で、演劇や音楽、講演会など、多様なイベントを楽しむことができます。
長時間の鑑賞でも快適に過ごせる理由は、イスの背と座の形状にあります。背もたれのクッションは着席者の背中に沿う三次元カーブを描き、ひとりひとりの身体を優しく抱きとめるようにサポート。座は、先端部を細くした「
スペーシア」を採用しました。着席時の足元スペースにゆとりがあるため解放感があるだけでなく、脚を座の下に引きやすいため、立ち座りが楽に行える、バリアフリー仕様です。中には型崩れしない高密度のモールドウレタン成型品と波型スプリングが内蔵されており、底付きのない豊かな座り心地を楽しめます。王寺町のタウンカラーである紫色の張地でクッションを包み、背板や肘掛などの木部は落ち着いたブラウンに塗装しました。
座席には、抗菌・抗ウイルス・VOC分解・消臭・防カビ・防汚などの効果をもたらす、
ヘルスブライトを塗布。空気のちからで24時間作用するため、不特定多数が利用する客席を衛生的に保ちます。
施設概要
奈良県の王寺町は、聖徳太子が創建したと伝わる西安寺の遺跡をはじめ、太子にまつわる伝承が多く残される歴史深い町です。町民が生涯学習の拠点とする築40年超えの王寺町文化福祉センター(南公民館)には、大ホール、会議室、展示ホール、和室、調理室、工作室などがあり、2021年度に施設設備の大規模な更新が行われました。2022年度には屋上防水や外壁工事が実施され、2023年度以降には大ホールの音響設備更新が予定されています。