那覇市ともかぜ振興会館
多目的ホール

2023.05.24
多目的ホール(可動席)

施設説明

地域利用から保健センターまで、幅広く稼働する多目的ホール

2020年8月、旧那覇市保健センター跡地に「那覇市ともかぜ振興会館」がオープンしました。
会館内で最も大きな居室は、最大270名を収容できる多目的ホールです。建設にあたっては、発表会や講演会などに利用できるステージと客席のほか、保健センターが乳幼児健診の会場として活用できる広くフラットなスペースが求められ、コトブキシーティングの移動観覧席の採用が決まりました。
日常的なホールの利用は、ヨガサークルや獅子舞の演武練習、隣接する金城中学校の練習など、移動観覧席を収納した平土間スペースとして。講演会やシンポジウム、成人式、ピアノやフラダンスの発表会などが開催される際には、客席を展開しホールとして会場設営を行っています。

見やすさと座り心地を追求した移動観覧席

1階には11列198席、2階には4列72席のフルオートタイプ壁面収納式の移動観覧席が導入されました。多目的ホールの利用者ニーズに合わせて、リモートスイッチ一つで階段状の客席を簡単に展開・収納できます。全席展開時には総座席数270の多目的ホールとして利用され、通常2階は客席を収納した状態で伝統芸能指導スペースとして開放されています。1・2階席共に同じイスが搭載されていますが、ステージの見やすさにこだわり、客席1段あたりの高さを変更しました。1階席は250mm、2階席は360mmです。
搭載イスのタイプは、フィットバック機能が付いたタイプ5Rです。イスの背もたれ上部がウレタンフォームのみで構成されており、着席して座席に身体を預けると、着席者の体型や体重に合わせて湾曲し快適な座り心地を提供します。スリムな背座のクッションにはウレタンフォームを詰め、長時間のイベントでも疲れづらい座り心地に仕上げました。また、座自動緩起立機構により、大勢が一斉に立ち上がり離席する時でも、騒音や振動の発生を最大限に防いで静かなホール空間を保てます。
客席を彩るのは、濃淡の異なる4色のブルーの張地です。後列にいくにしたがって深みを増すグラデーションは、ダークに塗装した肘当ての天然木と相まって、落ち着いた雰囲気を演出します。

施設概要

2020年8月にオープンした那覇市ともかぜ振興会館は、「子どもからお年寄りまで世代を超えた交流の場」「地域の催しが開催できる地域活動の場」「地域の伝統・文化を学ぶ学習の場」「健康増進に寄与し健康な生活を育む場」を目指し建設されました。主要居室は、「千切継」によって壁面がデザインされた多目的ホールです。木と木を繋ぎ合わせる日本の木造建築の伝統的なこの工法により、「人々が繋がる場所」を表現しました。多目的ホールのほかに会議室や研修室、トレーニングルームなども備えられ、地域住民に親しみを持って利用されています。
 

居室データ

所在地
901-0155 沖縄県那覇市金城3-5-3 地図
施主
那覇市
設計
有限会社アトリエ・ノア一級建築士事務所
オープン
2020年8月
席数
270
※移動観覧席の総数
関連リンク
那覇市ともかぜ振興会館 WEBサイト