講話からスポーツまで。多用途なホールの誕生
2022年12月、海星中学校・海星高等学校に「聖マリア館」がオープンしました。
4階建ての校舎の最上階に設けられたのが、聖マリア館ホールです。キリスト教の講話を聴講する用途に加えて、フェンシングや軽運動もできる場所としてつくられました。さまざまなシチュエーションで多用途に使えるよう導入されたのが、
大型電動間仕切り「ディバイディングカーテン」です。
スムーズな分割を実現するディバイディングカーテン
既存校舎の集会場では、部屋を仕切って利用するためにスライディングウォールが使われています。スライディングウォールは天井から床まで隙間なくしっかりと仕切ることができますが、操作に時間がかかってしまい、セッティングが大変でした。
そのため、聖マリアホールでは、スライディングウォールよりも容易に操作できる製品が求められました。さまざまなタイプの製品を検討した結果、選ばれたのがセンターロール式のディバイディングカーテンです。
ホールの天井に設置されたディバイディングカーテンは、シート状の幕を下げることで空間を二つに分けることができます。ホールを分割することで、それぞれ異なる催しに利用でき、空間を効率的に使うことができます。
操作は、リモコンのボタンを押すだけ。シートの中央に通っているバーをモーターで回転させながら上げ下げすることで、上下のシートを同時に巻き取ったり開いたりします。この構造により、安全でスムーズな場面転換を実現しました。
空間の圧迫感を軽減するツートンカラー
シートは、中央のバーの上下で異なる素材を組み合わせることができます。透け感のあるメッシュ素材と透け感のないソリッド素材の二種類が選べますが、聖マリア館ホールでは上下ともソリッド素材が採用されました。透け感がないため床から天井までしっかりと視線を遮りますが、上部を明るいグレー、下部をブルーと色を分けたことで、空間の圧迫感を減らしています。
下部のシートの両端は、上部よりも幅を狭く設定して通路をつくりました。隣のスペースとの行き来だけでなく、避難時の動線としても利用でき、ホールの利便性を高めています。
施設概要
海星中学校・海星高等学校の前身は、1945年に桑名市照源寺で創設した「桑名英学塾」です。1955年、世界的なカトリック修道団体であるエスコラピオス会に移管され、翌年に学校法人エスコラピオス学園海星高等学校が開校、翌々年には海星中学校が開校しました。
2020年からは共学校として、新たなスタートをきりました。学びの多様化や生徒数の増加に対応するために建てられた新校舎が、聖マリア館です。4階建ての校舎には、生徒の普通教室や特別教室のほか、メディアルームやラーニングコモンズなど、カトリック精神の醸成と探究学習をより発展させていくための教室が設けられています。