筑波大学附属病院 桐の葉モール
筑波大学附属病院講堂

2023.03.14
多目的ホール(可動席)

施設説明

空間の多目的活用を可能にする移動観覧席を備えた新講堂

2020年4月、筑波大学附属病院に新たなアメニティモール「桐の葉モール」がオープンしました。2階に新設されたのは、空間の多目的活用を可能にする講堂です。
講堂の建設計画は、これまでは院内のコミュニティスペースや県内の施設を利用していた講演会やセミナーを、より充実した環境で行うことを目的に進められました。各診療科カンファレンスや会議・委員会などの机イスを必要とする場合と、実技講習など広い平土間スペースが求められる場面を想定して導入されたのが、コトブキシーティングの電動式移動観覧席です。学内の他施設で既に評価を得ていた移動観覧席の存在が、採用の決め手となりました。部屋中央にはスライディングウォールも備えられ、必要に応じて2室に分割することも可能です。移動観覧席との相乗効果による高い利便性によって、平日はほぼ100パーセントの稼働率を誇ります。

使いやすさを重視して選んだ前テーブル付のラグジュアリーな座席

移動観覧席は、階段状の席を展開・収納できる可動式の客席です。講堂では座席を必要とする機会が多いため、通常は展開した状態で固定式のイスと同じように利用しています。フラットで広いスペースが必要な時には、リモートスイッチを押して126席を折りたたみ、8列分の客席を重ね、講堂後部の壁に付けて収納します。操作時間は約3分。催しが見やすい階段状の席を誰でも短時間かつ簡単に操作できることが、移動観覧席の最大のメリットです。
利用者目線で選んだ搭載イスは、ラグジュアリーなタイプLです。着席者の身体のラインに沿う三次元形状の背もたれとウレタンの詰まった座は、長時間の着席でも快適な座り心地を提供できる豊かな厚みを持ちます。張地の色は、筑波大学のスクールカラーである「筑波紫」とセカンドカラー「フューチャーブルー」を踏まえ、内装やスタッキングチェアとの調和を検討した結果、鮮やかな青色に決定。手触りを重視した無垢材の肘掛は明るいナチュラルカラーに、背板や肘枠はダークカラーに仕上げました。
各診療科カンファレンスや会議・委員会などではメモを取る・パソコンを使うなど、机を必要とする場面が多いため、A3サイズに対応した収納式の前テーブルを設けました。前列のイスの背もたれに設置した収納ボックス内にあるテーブルを、必要に応じて引き出して使います。出し入れの音を最小限に抑えた静音設計で、壇上の進行の妨げを防止。また、テーブルを勢い良く跳ね上げた際でもゆっくりとボックス内に納まる仕様のため、指挟みなどの事故も予防します。

施設概要

筑波大学附属病院は、茨城県内唯一の特定機能病院です。医科学の教育・研究に係る診療の場として機能するとともに、高度な医療を地域に提供し、大学病院としての社会的使命を果たします。新たなアメニティモール「桐の葉モール」は、患者をはじめとした病院利用者へのサービス向上及び、大学関係者の福利厚生の充実を目的にPPP事業(代表企業 株式会社ローソン)により開設されました。1階には調剤薬局、理容室、コンビニエンスストアが、2階には講堂と健康増進施設が並びます。

居室データ

所在地
305-0005 茨城県つくば市天久保2-1-18 筑波大学附属病院 桐の葉モール2階 地図
オープン
2020年4月
席数
126
※移動観覧席のみ
代表企業
株式会社ローソン
使用者
筑波大学附属病院
設計
株式会社 大建設計