港南公会堂
ホール

2023.02.27
劇場・コンサートホール

施設説明

ひまわり畑のような公会堂が誕生

2021年5月、横浜市港南区に新しい公会堂が誕生しました。
公会堂の機能を併せ持っていた旧総合庁舎の移転に伴い、その跡地に建設されたのが、港南公会堂です。港南中央駅から徒歩1分と利便性も抜群の立地にあり、講演会や音楽発表会など、区民の芸術活動の拠点施設として幅広く利用されています。

ホールの客席は、港南区の花「ひまわり」をモチーフとして作られています。区民、特に子どもたちに喜んでもらえるような、明るく楽しい公会堂を目指して設計されました。
イスだけでなく、壁や天井のレリーフ、緞帳にもひまわりのデザインが施された、色鮮やかな空間です。

ひまわりをイメージした色鮮やかなイス

コトブキシーティングは525席のホールにイスを納めました。一際目を引く特徴的なデザインのイスは、港南公会堂のためにつくられた特注品です。
背・座は、ひまわりの花を模した丸型と茎や葉を模した形を組み合わせた形状です。木部はすべて緑色で塗装し、茎や葉のイメージを具現化しました。
座面は、波形スプリングとモールドウレタンから構成されており、身体への負担を最も軽減するつくりになっています。講演会など長時間の着席でも、疲れることなく快適に過ごすことができます。
座席の張地は、株式会社FABRIKOが手掛けたオリジナルデザインです。背と座の張地を、黄色と緑色に張り分けることで、輝く太陽のもと、明るくのびのび栄える港南区を象徴する「ひまわり」を表現しています。
背の黄色の張地は、時間と共に色が変化していくひまわりの雄蕊をイメージしました。小さな粒状のパターンに型押しで立体感を加え、奥行き感と色の深みを生み出しています。
座の緑色の張地は、ひまわりの瑞々しい葉をイメージしてデザインされました。華やかな張地が客席を明るく彩り、まるでひまわり畑にいるかのような気分を味わうことができます。

見やすく利用しやすい客席づくり

客席は、誰もが快適に過ごせるよう細やかな配慮がなされました。中央ブロックは、前後の座席を半席ずつずらす千鳥配置を採用しています。また、客席を急勾配の2層構造とし、良好な視線を確保しています。これらの工夫により、前の人の頭で視界が遮られることがなく、鑑賞に集中できる環境を実現しました。
固定席の通路側の座席には、手掛け棒を取り付けました。この手掛け棒は、設計者のこだわりが詰まったデザインです。車のシフトレバーから着想し、掴みやすいように機能性を追求しました。手にフィットする形状で掴みやすく、安定感のある階段の昇り降りをサポートします。
客席前方の3列には、移動席が設置されています。ワンタッチ式のキャスターで簡単に移動できるため、必要に応じて車イススペースを作ることが可能です。
ホール後方には、親子席も用意されています。仕切りのあるプライベート空間で、小さいお子様連れの鑑賞でも、気兼ねなく安心して楽しむことができます。

旧総合庁舎内にあった公会堂の機能を引き継ぎ、区民に親しまれる空間として新たに誕生した港南公会堂。
オープン後は、区内外で活躍する小中学生のこけら落とし公演が開催されました。これからも、区民に寄り添いながら、さまざまな活動を支えていきます。

施設概要

港南公会堂は、区民の地域活動や文化芸術活動を支える拠点施設です。ホールは、舞台機構や照明機器などの充実した設備を備えており、主に音楽発表会や式典・講演会が催されています。
壁や天井に施された、ひまわり柄のレリーフは、見た目の華やかさだけではなく、音響効果を向上するつくりが特徴です。
ホールのほか、土木事務所や区民活動支援センター、会議室、ギャラリースペースなどを備えています。

居室データ

所在地
233-0004 神奈川県横浜市港南区港南中央通10-1 地図
オープン
2021年5月
席数
525
施主
横浜市
設計
株式会社 新居千秋都市建築設計
テキスタイルデザイン
株式会社FABRIKO
関連リンク

港南公会堂 WEBサイト
テキスタイルデザイン:港南公会堂 | 株式会社FABRIKO WEBサイト

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