スポーツ施設の集まる長根公園に誕生した新たな屋内スケート場
2019年9月、青森県八戸市の中心街に位置する長根公園に、長根屋内スケート場(YSアリーナ八戸)がオープンしました。これまでの屋外のスケートリンクに代わる日本スケート連盟の公認リンクであり、スピードスケートの国際大会会場としての利用も可能です。1周400メートルのリンクの内側には人工芝コートと多目的コートも備えており、フットサル・バレーボール・バスケットボールなどに利用出来ます。アリーナの収容人数は9,000人。長根公園内にある既存の体育館・野球場・市民プールなどの運動施設に続く、市の新たなスポーツ振興の拠点として期待が寄せられています。
見やすさを追求した観客席に並ぶ、丸いフォルムのスタジアムシート
コトブキシーティングは、観客席にスタジアムシート
BLM-15シリーズを納入しました。固定観客席の数は、車イス席28席を含む3,045席です。
1階のスケートリンク外側のランニング走路の色に合わせて、爽やかなブルーでアリーナをぐるりと取り囲みます。背座が一体となった丸みのあるフォルムのイスは、着座姿勢にぴったりとフィット。コンパクトなサイズながらも、ブロー成形時に座の内部に生まれるダブルシェルという中空構造が、柔らかな座り心地を提供します。イスの多くは段床の蹴上に脚部が接続されているため、着席時に足を引き込んだり荷物を置いたりするスペースの余裕もあり、長時間の観戦も快適に過ごすことができます。
アリーナ中央に設けられた貴賓席のイスは、BLM-15シリーズと同じタイプのツーピースシートです。グレイッシュベージュで揃えた40席は、ブルーがくまなく広がる観客席において、一目でその位置と分かる存在感を放っています。座席には隣との仕切りにもなる肘掛を備え、一人分間口も一回り広く設定しました。記者席にも同タイプのイスを採用。筆記に欠かせないテーブルは、通路通行時の妨げにならないよう、収納式タイプを導入しています。メモやパソコンを利用する時に天板を引き出して使うことができる、限られた観客席スペースでも便利な仕様です。
どの席からでも見やすいよう、観客席全体は勾配が大きく設定されました。また、スポーツ施設では車イス席を1箇所にまとめてつくる場合もありますが、このスケート場には3箇所あり、観戦・観賞のしやすさに気を配った施設の姿勢を感じることができます。
施設概要
長根屋内スケート場(YSアリーナ八戸)は、スケートやアイスホッケーが盛んな「氷都八戸」のシンボルを目指し、2019年9月に開館しました。国内外の大会が開催できる世界水準の400mスピードスケートリンクは、国内のスケート施設における3例目。他にも人工芝コートと多目的コート、トレーニング室、会議室などを完備し、解氷時はコンサートやコンベンションなどのイベント会場としても利用が可能です。リンクを取り囲むランニング走路のほか、ランチやリモートワークもできるホワイエや交流サロンもあり、市民利用も活発に行われています。近隣の小学生がスケートの授業で使用するなど、プロスポーツが開催できる施設ながらも、地域に根差したアットホームなスケート場です。