むつ市のスポーツ振興拠点として期待が寄せられる新アリーナ
2020年9月、むつマエダアリーナ(むつ市総合アリーナ)がオープンしました。1階にはメインアリーナとサブアリーナの二つのアリーナが並列配置されており、壁を開放して一体で使うことができる構造です。
メインアリーナの2階には1,058席・サブアリーナの2階には60席の固定席が並び、会場全体をしっかりと見渡すことができます。これらとは別に、コートに近い1階席における臨場感のある観客席づくりが求められました。コトブキシーティングが提案・導入したのは、Xプレスステージと
スタッキングチェアFC-303です。アリーナの床材にはクッション性の高いスポーツフロアが決まっていたため、重量のある移動観覧席を設営することはできませんでしたが、移動式のステージを導入することによって、移動観覧席よりもさらにフレキシブルな観客席を実現したのです。
組み立てが簡単な移動式のステージが多彩な観客席を創造
Xプレスステージは、イベントやレイアウトに合わせて観覧席の席数や高さを調節できる、移動式の組み立てステージです。
ステージを構成する脚部・デッキなどのパーツは、すべて専用台車に収納されています。ステージを設営する位置まで台車で運び、フロア材を傷つけないよう専用の保護シートを敷いて組み立てを進めます。組み立て方法は、いたってシンプル。蛇腹状に折り畳まれている脚部を広げ、任意の高さに設定し、その上にデッキを乗せるだけで完成です。
移動観覧席よりフレキシブルな点は、二つあります。一つ目は、高さを調整できることです。設営する際に全てのステージの高さを揃えれば広い舞台として、高さを変えれば記念撮影の雛壇として、スタッキングチェアを並べ外側に手摺をつけて階段状の観覧席としてなど、様々な使い方ができます。二つ目は、ステージの組み合わせ方によって広さと形を都度選べることです。横長にしたり、正方形にしたり、通路を多く作ったり、目的や演出に応じたステージを創ることができます。また、座席の並べ方や設営席数も自由に変更できるため、柔軟な観客席づくりが可能です。
デッキ1枚のサイズは1220×2440ミリメートル。タフデッキとカーペットのリバーシブル仕様で、シーンに合わせて装いも楽しめます。
アリーナに適した観客席のイス
固定席のイスは、スポーツ施設の観客席として定番の
BLM-1500シリーズです。ブロー成型の柔らかなフォルムは、コンパクトながらも座った姿勢にしっかりとフィットします。サブアリーナに導入した
BLM-0500シリーズは背もたれのないタイプですが、同じデザインのため空間に統一感が生まれています。
スタッキングチェアは、動きのあるスポーツ観戦や、芸術観賞や音楽ライブなど、長時間に及ぶエンターテイメントでも快適に過ごせるように設計されたFC-303です。大きくラウンドした背もたれが身体の向きを変えてもしっかりと上体を支え、「観る」姿勢をサポートします。背もたれの下部に手掛け穴があり、設営時も持ち運びが簡単。ループ脚にはギャンギング機構が備わっているため、素早く美しく整列させることができます。
どちらのイスのカラーもアリーナの内装デザインに揃え、ブラックとしました。
施設概要
むつマエダアリーナ(むつ市総合アリーナ)は、老朽化した市民体育館に替わる施設として2020年9月にオープン。プロスポーツの開催も実現する広さと設備を備えており、各種スポーツイベント、展示会、コンサートなどの開催が可能です。開館以来、プロバスケットスポーツの試合から、ママさんバレーや成人式などの市民利用まで幅広く利用されています。防災備蓄倉庫もあり、地域防災拠点としての役割も果たします。アリーナの他にもボルダリング設備や多目的ルームがあり、むつ市の新たなスポーツ振興拠点として期待が寄せられます。