PARCO劇場

2020.06.24
劇場・コンサートホール

施設説明

新しく生まれ変わったPARCO劇場

若者文化の中心地と呼ばれる渋谷で、半世紀近くの歴史を積み重ねてきたPARCO劇場。劇場が入る商業施設「渋谷パルコ」の老朽化による建て替えに伴い、2020年1月、新生PARCO劇場が開場しました。

新たな劇場に求められたのは、旧劇場の良さを受け継いだ劇場づくりでした。より多くの観客に足を運んでもらうために、客席数を約180席増やしたほか、さまざまな工夫が随所に施されています。

「見やすい客席」の追求

旧劇場の特長の一つは、どの席からも見やすいことと、そして舞台を近く感じられる臨場感でした。客席の勾配がきついことによって、前に座る観客の頭で舞台や俳優が隠れる心配がなく、しっかり見え、舞台との距離をより近く感じることができました。

新たな劇場でも、この旧劇場の良さを受け継ぐべく、客席の傾斜角(勾配)は同じです。さらに、席の配置は前後列でイスを半席分ずつずらして設置する「千鳥配置」を採用し、「見やすさ」を追求しました。

中間の横通路に面して、車イススペースも設けられました。利用しない時には移動席タイプの客席を設置しています。

PARCO劇場の「赤色」を踏襲

「PARCO劇場といえば赤」と思わせるほど印象に残っている赤い色。旧劇場はイス全体が赤く、イスを設置している床のカーペットも赤に統一していました。新たな劇場イスもその印象を受け継ぐことが求められました。

イスの中で最も表面積が大きくイス全体のイメージを印象づける張地は、以前と近い赤色のモケットを採用。単色でも毛の向きによって表情が変わるモケットは、以前のイスで、人の背中が当たる部分の毛が寝て、その形が「ハートに見える」と話題でした。新しいイスもその特性を持った張地を踏襲しています。

背裏・座裏・脚部の化粧には木を使用しました。赤みがかった深みのある木部は、真鍮色の席番と相まって、ワンランク上の上品で上質な劇場空間を作り上げています。

快適さを生み出すサイズと形状

イスは、長時間の鑑賞でも快適に過ごせるよう、設計されています。

劇場の臨場感を保ちつつ窮屈に感じないサイズを検討した結果、イスの一人分間口寸法を500ミリメートル、座面高は425ミリメートル、背の高さは900ミリメートルに設定しました。従来よりも座面やイスの背を高くすることによって、長時間の着座時の身体への負担を軽くしています。

座の形状には、真横から見た時に三角形の形状の「スペーシア」を採用しました。着席者の膝裏にあたる部分を薄くすることで、着席している時の足元のスペースに余裕を生みだしています。通路側に設置した客席誘導灯は、脚部と一体に見せることですっきりとした印象を保ちながら歩行時の安全を図っています。

また、着席時の背骨のS字カーブにフィットする三次元曲面に成形されたイスの背もたれは、座り心地の快適さだけでなく、床から吹き出す空調の流れをサポートしています。

施設概要

1973年に開場(当時の名称は西武劇場)。プロデュース公演の先駆けとして演劇を中心に約1200作品を上演し、数々の話題作も生まれました。2016年に渋谷パルコの建替えに伴い休館となり、2020年1月24日に新生PARCO劇場が開場しました。2020年3月から2021年5月までバラエティ豊かな14作品のオープニング・シリーズ上演が予定されています。

居室データ

所在地
150-8377 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷 パルコ・ヒューリックビル 8F 地図
施主
宇田川町14・15番地区第一種市街地再開発事業 個人施行者 株式会社パルコ
オープン
2020年1月
席数
636
設計施工
関連リンク
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