ウェスタ川越
川越市文化芸術振興施設 大ホール

2018.07.05
劇場・コンサートホール

施設説明

小江戸川越の新たなランドマーク「ウェスタ川越」

江戸時代に城下町として栄えた埼玉県川越市。趣のある蔵造りの町並みから、小江戸と呼ばれ、観光スポットとして近年人気を博しています。

2015年3月、ひと集う新しい街「ウェスタ川越」が誕生しました。新たな人との出会い、そして賑わいを生み出し、埼玉県西部地域と川越市の魅力を発信する施設です。

ここには、コンサートや講演会など多種多様な演目に対応可能な大ホール、展示会やまつりに利用できる多目的ホールを中心として、創業支援ルームや市民活動、生涯学習施設、男女参画推進施設、さらには埼玉県と川越市の公共施設が入居するとともに、民間にぎわい施設として多彩な商業施設も隣接しています。

幅広い用途に使える本格的な大ホール

川越市最大の収容人数を誇る大ホールの席数は1,712席。オペラ・クラシックコンサート・バレエ・演劇の多彩な演出のみならず、能・狂言・歌舞伎・日本舞踊にも対応できる、最新鋭の舞台機構や照明・音響設備を整えました。江戸の面影が残る川越の町をイメージさせる壁面や、浮き雲のような天井のデザインは、いずれも音響を考慮した設計で用と美を兼ね備えています。

3層から成る客席は、どの席からも舞台が見やすいよう、角度や段差に配慮し設計されました。加えて、舞台に迫りくるような3層目の客席が、舞台と客席とをつなぎ合わせ、ホール全体の一体感を生み出しています。

小さな子ども連れでも気兼ねなく訪れることができるよう、一層目の後方には親子観覧席が設けられました。ウェスタ川越がたたずむ武蔵野エリアの美しく力強い自然と、川越の伝統的な織物のイメージを重ね合わせた、小江戸川越らしい客席空間です。

川越唐桟をイメージさせる、ホールのイス

イスは、このホールのためのオリジナルデザイン。真っ直ぐに伸びた背もたれはホール全体に心地良い緊張感のある雰囲気を生み出し、人の手に寄り添うような曲線を描く肘掛けが、そこに柔らかな印象を加えています。そして、壁面に合わせた落ち着きのある木部の色と、厚みのある背・肘枠の組み合わせが、高級感を醸し出しています。

快適な座り心地をつくり出すのは、人間工学に基づいた背もたれと座面の形だからこそ。人体に沿った三次元曲面のクッションを付けた背もたれと、体圧を分散させて長時間の着座でもお尻が痛くならないように配慮された座面が、着席者の身体全体を均等に支えます。

どこか日本的で華やかな雰囲気づくりに一役担っているのが、川越唐桟をイメージした縞織物のイス張地です。川越唐桟とは、江戸時代から川越で織られている木綿の縞織物のことで、極めて細い双糸を使うため絹のような風合いを持っています。着物の生地として用いられることが多く、江戸の粋として流行して以来、長年にわたり「川唐」の愛称で親しまれてきました。

張地には、ホールというハレの空間にふさわしい赤系をベースに、川越の古い町並みをイメージした藍色、川越唐桟の糸色である紺や黄土色を織り込みました。ホール壁面のデザインと呼応した縦縞と、緻密で繊細な織り目が、より一層ホールの気品を高めています。

居室データ

所在地
350-1124 埼玉県川越市新宿町1-17-17 地図
施主
川越市
設計
株式会社佐藤総合計画
オープン
2015年7月
席数
1,712
※他、親子席10席
関連リンク
ウェスタ川越 WEBサイト
テキスタイルデザイン:ウェスタ川越 | 株式会社FABRIKO WEBサイト

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