地域開放も視野に入れた「文化芸術活動スペース」としての講堂
2022年4月、大阪府守口市に大阪国際中学校大阪国際高等学校が開校しました。
キャンパス内には、国際バカロレア精神に基づくグローバル人材の育成や、探究型学習による創造的な問題解決能力の育成など、大阪国際中学校高等学校が目指す人材育成の場のための、多様な施設が整備されています。
校門を入ってすぐの場所に設けられたのは、さまざまな人との交流ができる講堂です。来校者にとってもアクセスがしやすく、地域の人々にとっても親しみやすい施設です。
ホールとしても、広い活動スペースとしても利用したいという要望に合わせて、客席には
電動式移動観覧席「ロールバックチェアースタンド」とスタッキングチェア、そして移動式のステージが採用されました。388人が収容できる多目的ホールです。
297席を有する電動式移動観覧席は、普段は壁面に収納されており、客席を伴うイベントの際に展開して使用されます。付属のリモートスイッチのボタンを押して約4分で、ひな壇状の客席が設置できます。収納時に邪魔になる手摺もすべて自動で収納される仕様のため、どなたでも簡単に安心して操作することができます。
短時間で場面転換ができるため、イベントを行うたびに人手を集めて大掛かりな設営をする時間や手間を削減でき、非常に便利です。
移動観覧席の前に置かれている91席のスタッキングチェアには、背・座ともに張り包みタイプの
アクシスFC-310が採用されました。クッション性が高く、豊かな座り心地のイスです。
前方の座席には、来賓者など特別な方が座ることも多いため、一般的なスタッキングチェアよりも、見た目や座り心地が良いタイプが選ばれました。
また、アクシスは移動観覧席のイスと張地が合わせられるため、客席の一体感も創出できます。
豊かな空間へ導く、2色使いのブルー
イスの張地の色は、教室の内壁にも使われた青を採用しました。全40教室の内壁は、集中力を高めてくれる色として、日本の伝統色を使ったそれぞれ異なる青の色で塗られています。
講堂のイスは濃淡の異なる2色のブルーを選定し、市松模様に配置しました。木床や木造の天井との相性も良く、温かみがありながらも爽やかさが感じられる空間になっています。
高耐久性立体メッシュの張地素材は、三次元ニット製法により空気層があるため、通気性に優れています。また、ペンや鍵をひっかけても破けにくい耐久性があるため、メンテナンスの回数を減らすことができます。
移動観覧席とスタッキングチェアのほか、移動可能な舞台として
移動式ステージFS-055を4台設置することで、本格的な講堂と比べても遜色のないスペースが完成しました。
壁面には大きなガラスが多用され、自然光がたくさん入る明るい空間です。外部からは、ガラスを通して講堂内での活動を垣間見ることができます。
文化と芸術を体感するだけでなく、地域開放も視野に入れた「文化芸術活動スペース」として、大きな存在感を示す施設となりました。
施設概要
大阪国際中学校大阪国際高等学校は、大阪国際滝井高等学校と大阪国際大和田中学校高等学校が統合され、2022年4月に新しく開校した中高一貫校です。「キャンパスすべてが学びの場」というコンセプトのもと、生徒一人ひとりが感性や創造力、表現力をみがけるよう、どこでも・いつでも・誰とでも学びあえる工夫があらゆる場所に施されています。
校舎は、教室のある校舎棟や講堂のほか、特別教室ごとに独立した棟に分かれています。建物はグラウンドを取り囲むように配置され、その周辺には自然や文化などを学ぶことができる「ビオトープ」や「みんなの舞台」などもつくられ、充実した環境が整ったキャンパスです。