2016年5月にオープンした、長野市芸術館。世界で活躍する建築家・槇文彦氏が設計を手がけ、長野市から日本国内、そして世界へと文化芸術を発信する拠点地として、長野県内外から期待が寄せられています。
長野県の自然豊かな山に囲まれた地形をイメージして、メインホールの内装デザインテーマは「山並み」に。壁と床には県産材のクリが使用され、雄大な山々をデザインしました。クラシックコンサートをはじめとした音楽が主目的の多機能ホールで、舞台を額縁のように区切ったプロセニアム形式により、演劇などの舞台芸術作品も上演できます。
コトブキシーティングが納入した1292席の槇文彦氏によるデザインのイスは、曲げ木の肘掛けが特徴的。また、腰の位置から上に向かってすぼめた背もたれ形状によって、1席1席の存在感が強調されています。軽やかなこのデザインは、個席を印象づけながらも、会場の一体感を創出。背もたれと座面の裏側にあしらわれた3本のスリットは、広いホール空間のアクセントになっています。
立体的な空間の演出に一役買っているのは、イスの張地です。繊細な表情を見せる青のテキスタイルは、わずかに彩度の異なる経糸と緯糸を用いて、畝のように織りこまれています。これによって張地に凹凸が生まれ、色の深みが際立っています。更に三つの階調で三色の青を製作し、それぞれの張地をランダムに張り分けました。焦げ茶のドット模様を入れることによって、同系色だけでは表現できない奥行きも生まれています。このオリジナルテキスタイルで、トートバックの製作も行われました。長野市芸術館でしか生まれない、特別なグッズです。
◆オリジナルテキスタイルのトートバックの詳細 【トピックス】劇場の印象、秘密はイスの張地にアリ?! 家まで持って帰れる特別なデザイン
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