国際大会を開催できるスケートリンク「関空アイスアリーナ」がオープン
日本の西の玄関口、関西国際空港の対岸に位置するりんくう公園。2019年12月、この場所に「関空アイスアリーナ」がオープンしました。国際規格サイズである60m×30mのメインリンクと2面のカーリングレーンを有し、最大で1500席の客席を備えています。国際大会の開催も可能な施設です。
ひな壇とイスで構成する組み立て式の観客席
アリーナの客席の半数以上は、イベント時のみ設営できる組み立て式の観客席です。コトブキシーティングは、792席の観客席を納入しました。
観客席は、組み立て式のひな壇とスタッキングチェアで構成されています。見やすさを考慮し、20cmごとの段差を設けたひな壇は、床材・枠・手摺りの三つの部材から成るシンプルなつくりです。客席形状に合わせて枠を並べ、床材を敷き、手摺を立てるだけで組み立てが完了。軽量なアルミを主材としているため持ち運びがしやすく、組み立てもスムーズに行えます。
観戦用に設計されたスタッキングチェア
ひな壇の上に載せるスタッキングチェアは、観戦用に設計された
FC-303Dが採用されました。
このシリーズの特長は三つあります。
一つ目は、背もたれの形状です。着席者の背中をすっぽりと包み込むように大きくカーブを描いた三次元曲面が、上体をしっかり支えます。選手の動きに合わせて身体の向きを変えても安定するよう、検証を重ねて設計されました。
二つ目は、背と座の幅です。幅を最大限に広く確保した背と座は、身体全体を均等に支えることができます。
三つ目は、収納効率の高さです。4.2kgと軽量のため設営がしやすく、背の下部に設けた手掛け穴も持ち運び時の利便性を高めています。スタック時の安定感も抜群。座り心地をワンランク高める座のパッドは、積み重ねた時にはイスとイスの隙間に収まるため、収納効率を妨げません。
アイスアリーナのイメージにピッタリなライトブルーの客席に、ホワイトのイスを散りばめ「KAN KU」の文字を描きました。アイススケートを通じた市民の憩いの場として、また、スケートに携わる未来の人材育成の拠点として、活用が期待されている施設です。
施設概要
近年多くのアイススケート選手が活躍し、フィギュアスケートやスピードスケートが盛り上がりを見せる一方で、全国でのスケートリンクは減少傾向にあります。こうした現状を打破し、アイススケート界を盛り上げようと、「スケートリンクを核としたまちづくり」を進めている泉佐野市。関空アイスアリーナは、そのメイン施設としてつくられました。
あらゆる人々が安心して利用できるよう、バリアフリーの観点からもさまざまな配慮がなされています。メインリンクと共にカーリングレーンも併設されており、多くの市民がスケートやカーリングを気軽に楽しめる空間です。