東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)

2021.04.20
劇場・コンサートホール

施設説明

誰もが見やすいホールを目指した東京建物 Brillia HALL

2019年11月に開館した東京建物 Brillia HALLは、3層の客席からなる大ホールです。舞台を取り囲むように緩やかなカーブを描いて配置された1,300席の客席は、演者と観客との一体感がある空間を創りあげています。また、前後の座席を半席ずつずらす「千鳥配置」を採用。着席時に前に座る人の頭で視線が遮られることを防ぎ、鑑賞に集中できる「見やすさ」への配慮がなされました。1階と2階の客席内には十分な広さの車イススペースが設置され、誰もが安心して来場し、心ゆくまで鑑賞を楽しめる環境が整えられています。

美しく、フレキシブルなイス

客席のイスは、背もたれの端までいっぱいにクッションを張っています。舞台から見ると、張地の鮮やかで温かみのあるシグナルレッドがホール一面に広がり、舞台に立つ演者のモチベーションを向上させます。一方、ホール後方から見ると、背板のブラックがシックな雰囲気を生みだしており、全く印象の異なる景色を見ることができます。落ち着いたブラックは、演目中の暗転に静かに溶け込みます。通路に面したイス脚部にも、ブラックの木枠を使用し高級感を演出。脚部に露出して取付けられることの多い足下誘導灯を木枠に埋め込むことで、すっきりとした印象をつくり出しました。
座には、着席者の膝裏にあたる部分を薄くした「スペーシア」を採用。通常の厚みのある座と比べ、着席時の足元に広いスペースが生まれます。足の解放感から疲労を和らげ、長時間の着座によるストレスを軽減します。また、足を身体の重心近くまで深く引き込むことができるため、スムーズに立ち上がることができます。
客席の一部は、イスを動かせる「移動席」です。床に仮固定しているボルトを外してリフトアップすると、イス脚部のベースに付いたキャスターが利き、簡単に移動することができます。客席前方部の移動席を取り外し、電動昇降式の迫りを下げると、オーケストラピットが出現。上手側の一部のイスを取り外し、仮設の花道を設置することで歌舞伎も上演できます。ジャンルを超えた、多種多様な催しを想定したホールならではの工夫です。

施設概要

東京建物 Brillia HALLは、豊島区が掲げる「国際アート・カルチャー都市構想」のシンボルプロジェクトである「Hareza 池袋」内にオープンしました。ミュージカルや演劇のロングラン公演、コンサートや伝統芸能の上演により、誰もが文化に親しみ、身近に感じられる劇場を実現。芸術文化が生み出す波及効果により、多くの文化資源を有する豊島区のより一層のにぎわいが期待されています。

居室データ

所在地
170-0013 東京都豊島区東池袋1-19-1 地図
オープン
2019年11月
席数
1,300
※車イス席含む
施主
東京建物株式会社、株式会社サンケイビル
設計
KAJIMA DESIGN
施工
鹿島建設株式会社 東京建築支店
関連リンク
東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)WEBサイト

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