千葉大学
ゐのはな記念講堂(2014年リニューアル)

2014.10.20
学校講堂・多目的ホール

施設説明

千葉大学ゐのはな記念講堂が、改修工事を終え、2014年3月に竣工しました。半世紀経つ建物の外観の端正な姿と空間の爽やかな力強さを失うことなく、ホール機能と性能を高め、千葉大学に新しい風を吹き込んでいます。

ゐのはな記念講堂は、医学部創立85周年を記念して1963年に建てられました。建築家・槇文彦氏にとって、名古屋大学豊田講堂に続く国内2作目の作品です。設計のイメージは「鎮守の森にたつ社」。銅板屋根に覆われた、杉板本実コンクリート打放しの台形の架構の断面が広場に向って建つ姿が印象的です。

今回の改修では、躯体の耐震補強、外部の杉板本実コンクリート打放し壁の再生、屋根防水改修、内部のアスベスト除去や設備の更新に加え、ホール機能と性能を高めるため、遮音・吸音性能の向上、舞台・音響設備の拡充、内装と舞台改修、ルーバー天井への更新等も実施されています。

客席は、1階客席を720席から576席に変更。ゆとりある座席とし、肘メモ台を装備しました。1階席には、車椅子スペースが設けられました。スタッキングチェアを並べれば、介添者も隣に座ることができます。今回採用いただいたFC-1212は、仮設的な雰囲気を漂わせることがないスタッキグチェア。固定席と同じく肘や背には天然木を使用し、シンプルモダンなデザインが高級感を演出します。連結もできるため、整列も簡単。座には立ち座りをスムーズにする「中立機構」も装備し、快適さを実現しています。6脚積載可能な専用台車もあり、設置も簡単で、収納の際にもスペースを取ることがありません。

竣工から半世紀。やがて来る1世紀に向けた、記念講堂の新たな歴史の幕開けです。

居室データ

所在地
260-0856 千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-1 地図
施主
国立大学法人千葉大学
オープン
2014年4月
席数
784
※1階576席、2階208席
竣工時設計
槇文彦+株式会社竹中工務店
新築
1963年9月
改修設計
株式会社槇総合計画事務所
関連リンク
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