開館50年の節目にあたってスタートした約1年間の大規模な改修工事を経て、2014年1月5日、弘前市民会館はリニューアルオープンしました。1964年竣工時の設計は、前川國男氏(1905-1986)。今回の改修工事では、前川建築としての文化的な価値を残しながら、現代のニーズを取り入れ、新たな市民会館像を提示しています。
イスは旧ホールのイメージを受け継ぎながら、間口を広げ、快適性を追求しました。背座や肘には天然木を採用し、高級感を演出しています。ホールの音響は、イスの仕様の変更が、客席の吸音特性にも変化を与えることが予測されたため、新旧のイスの音響測定を行って吸音特性を確認し、天井と壁の取合部に貼られていたグラスウールの撤去などで調整を計りました。ホールのシンボルである棟方志功緞帳も、市民の一口1000円募金という応援を得て、50年前の姿に復元・再生されています。
市民の誇りともいえる、弘前市民会館。古きを愛おしみ、新しきを受け継ぐその姿に、弘前市の発展と明るい未来をを予感させます。
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