東京都立府中東高等学校
視聴覚室

2020.12.01
学校講堂・多目的ホール

施設説明

部活動が盛んな都立府中東高校に、放課後も利用できる新たな視聴覚室が誕生

2020年6月、東京都立府中東高等学校の2階に視聴覚室が新設されました。
これまでの視聴覚室は3階にあり、映像教材を使用した授業や学校説明会のほか、部活動ではダンス部や吹奏楽部が、日常的な活動からライブ活動まで幅広く行う場として使用していました。
視聴覚室のある校舎は、築後約45年が経過し、施設の老朽化が著しかったことを受けて、活用方法をさらに増やし、教育環境の向上・部活動の活発化を目的に改築されました。

移動観覧席を効果的に利用し、勉強と部活動の両立ができる空間に

この目的のために導入されたのが、電動操作が可能な壁面収納式の移動観覧席です。
移動観覧席とは、観覧席を折りたたんで壁面や舞台下に収納することで、固定イスによる観覧席の施設ではできなかった、多様な空間活用を可能にするイスです。
フルオートタイプの移動観覧席は、本体の収納・展開、イスの起立が電動で行われます。操作手順を音声で案内する、液晶ナビ付のリモートスイッチを使うことで、誰でも簡単に観覧席を収納・展開することができます。
壁面収納式のタイプは、本体を壁面内の専用スペースに収納することができ、建築壁面と同一面に収まります。そのため、客席を使用しない時はすっきりとした空間を作ることができます。
展開時は、階段状の客席が広がり、どの席からでも集中して授業を受けることができるため、映像教材を使用した授業にも適しています。
収納時は、広いスペースが確保できるので、ダンス等の部活動にも適しています。このように、効果的に空間を利用することによって勉強と部活動の両立が実現できます。また、オプションの前幕板・側塞ぎ扉・スライドステップを使用することにより、壁面の外観と一体化し、美しい外観を保ちます。
通路の片側には、LEDの通路灯が装備されました。拡散LEDライトにより照射範囲が広いため、足元が明るく、暗い中での移動も安全に行えます。そのため、生徒の安全を確保でき安心と、学校からも高い評価を得ました。

年間を通して快適に座れ、強度も備えた学校向きのイス

移動観覧席に搭載した132席のイスは、スタンダードタイプのタイプSシリーズです。搭載イスのラインナップの中でも、最もシンプルでありながら機能性が高く、主に学校の体育館や講堂で高いニーズを誇ります。
張地には、通気性・強度性共に優れたメッシュ布地を採用しています。中間に空気層ができるため通気性が良く、蒸れることがないので、年間を通して快適な座り心地を保つことができます。強度にも優れている編み目は、生徒が誤って筆記具等をひっかけた際にも、ほつれにくい仕様です。
また、着席時に座を下すと、背もたれがやや斜めに倒れるため、長時間の映像視聴でも疲れることなく快適に授業を受けることができます。
座の収納時は、奥行120㎜とコンパクトで通路幅を広く確保できるので、授業と授業の間の短い時間でも席への移動がスムーズに行えると、好評です。

施設概要

東京都立府中東高等学校は、文武両道を推進する、ボクシングや和太鼓等の部活動が盛んな高校です。全面改築にあたり、新たな学校の顔となったのは、正門から昇降口へのプロムナードです。大屋根には、その低さを強調し生徒を迎え入れる「L型フレーム」が採用されています。このデザインエレメントは、校舎のいたるところに施されてあり、校内に統一感をもたらしています。校舎内の天井や壁等には、生徒がリラックスして学生生活を送れるよう、多摩産材が使用されています。環境にも配慮された、温かみのある雰囲気です。

動画

インタビュー


新たな学びやコミュニケーションが期待される
多目的な利用が可能な視聴覚室

居室データ

所在地
183-0012 東京都府中市押立町4-21 地図
施主
東京都
設計
株式会社安井建築設計事務所
竣工
2020年6月
席数
132
関連リンク
東京都立府中東高等学校 Webサイト