奈良公園バスターミナル
レクチャーホール

2020.09.29
会議研修室・コンベンションホールその他施設

施設説明

奈良の観光拠点となるバスターミナルに設けられた、300人収容のレクチャーホール

2019年4月にオープンした奈良公園バスターミナルの東棟2階にある、約300席のレクチャーホール。観光の中心拠点として期待されるバスターミナルで、奈良の魅力を発信するために、設けられました。約300㎡の広さに雛壇状の座席と可動式スクリーンを備えており、講演会、文化催事などの会場としても期待が寄せられています。

レクチャーホール全体で、奈良県の魅力をPR

客席のイスは、鮮やかな赤い張地とナチュラルカラーの木部の組み合わせで統一されています。観光映像などのコンテンツ発信だけでなく、レクチャーホール全体で奈良県の魅力を伝えるべく、背もたれ・肘掛・脚には奈良県の県産材であるスギが用いられました。スギの特徴は、木目が鮮明であることです。柾目の突板を横張りにすることによって、真っ直ぐな美しい木目を際立たせました。レクチャーホールの後方から客席を見渡すと、背裏の木部の横目が隣の席と繋がっており、ホール全体に一体感を創出しています。奈良県の自然の豊かさを、ホールからたっぷりと感じ取ることができます。

座り心地と利便性を両立した客席のイス

背もたれの木部の形状は、人の背骨のS字カーブに沿うよう成形した、三次元曲面です。着席者の身体を包むような抱きがあり、背板に備わったクッションと合わさって、ゆったりとした座り心地を提供します。またこの形は、後列に着席した人の膝回りにもゆとりを生み出す、周りにも優しいつくりです。
座は、堅牢な鋼板プレス性の座枠に、長年改良を重ねた波形スプリングと、型崩れしない高密度のモールドウレタン成形品のクッション材を使用しています。体圧分散に優れており、長時間に渡る講演会などでも、快適な座り心地が続きます。
一人分の間口は530ミリメートル。全ての席には、指紋が付きにくい特殊な加工を施した収納式の肘メモ台を備えました。修学旅行生を始めとする団体客の利用も想定されることから、筆記が必要な時のみ肘掛けの下から引き出して使うことができる仕様としました。ホールの利便性を高め、開催可能なイベントを幅も広げています。2020年4月からは、一般向けの貸館受付が始まり、さらなる賑わいが期待されます。

施設概要

奈良公園バスターミナルは、奈良公園の周辺を中心とした長年の課題であった、行楽シーズンを中心に観光バスやマイカーが増加・奈良公園周辺の交通渋滞を解決するため、2019年4月にオープンしました。ターミナルを整備し公園中心部への観光バスの流入を抑制することによって、訪れる人がより快適に周遊できる奈良公園を目指し、交通拠点としてだけでなく、観光スポット案内所としても活躍しています。東棟2階のレクチャーホールは壁・ステージ後方がガラス張りになっており、開放的な空間です。
 

居室データ

所在地
630-8213 奈良県奈良市登大路町76 地図
施主
奈良県
設計
株式会社アール・アイ・エー
オープン
2019年4月
席数
296
関連リンク
奈良公園バスターミナル Webサイト