高槻中学校・高槻高等学校では、生徒がプレゼンテーションする機会を積極的に設けています。中学校では英語スピーチコンテストや文化祭等での学習発表、高校では個人や班での課題研究の成果発表など、日常の学習のなかで「大勢の前で発表する」ことを多く取り入れた学習スタイルを展開しています。そのような発表の場を担う空間として、2018年7月、コナコピアホール(講堂)が竣工しました。講堂のほかにも校舎の整備を進めており、その改築コンセプトは「グローバルリーダーの育成〜志を育む空間〜」。スクールミッションに掲げた”Global Mindset”と、これからの社会で求められる力、その原動力となる志を育てる新しい学び舎として期待が集まっています。
講堂に冠された「豊饒の角」を意味する「コナコピア」は、米国のThanksgiving Dayに秋の収穫物でいっぱいに満たされる角の形を模した円錐形の容器の名としても使われています。このホールが生徒たちの学習成果でいっぱいに満たされるよう、願いを込めて名付けられました。プレゼンテーションでは、発表する生徒と聴く生徒との質疑応答も行われるため、よりインタラクティブなコミュニケーションの促進を狙って、居室の形を円形に、客席はステージを囲むように階段状に配置しました。弧を描いて席が並ぶことにより、発表者から客席最後部までが近く、どの席に座っても発表者を正面に捉えることができます。発表者からも聴講者からも互いの顔がよく見えるように、前後の席を半席ずつ横にずらした千鳥配置も採用しました。
イスは、脚が1本ずつ独立しているため、前後左右の席の振動が伝わることなく集中力を保てるPALLE・COMPOシリーズ。座席の前方4列は、同じデザインの可動式タイプです。教壇代わりとなるのは、台車移動式のステージ。必要に応じて収納するだけでなく、高さが5段階の調節式のため、イベントに応じた発表スペースを創り上げることができます。