安来市総合文化ホール「アルテピア」
小ホール

2018.03.29
劇場・コンサートホール

施設説明

「演じる」「観る・聴く」「集う」を基本理念に据えた、安来市総合文化ホール

2017年9月、安来市総合文化ホールがオープンしました。文化芸術活動の拠点、また活動を通じた新たなコミュニケーションを育むまちづくり拠点として、大きな期待が寄せられている文化複合施設です。施設の基本理念として、「演じる」「観る・聴く」「集う」を掲げています。

安来市総合文化ホールの愛称は、「アルテピア」。芸術を意味するスペイン語とイタリア語の「アルテ」と、理想郷を表す「ユートピア」にちなんで名づけられました。

田園風景が広がる牧歌的な道沿いに佇むアルテピアからは、山陰地方を代表する独立峰の大山も仰ぐことができ、「ユートピア」を思わせる自然豊かでのどかな風景が広がっています。

マルチユースのニーズに応える多目的な小ホール

コトブキシーティングは、小ホールの客席のイスとして、移動観覧席とスタッキングチェアを納めました。全てのイスを並べると、最大300席を設置することができます。

移動観覧席はリモコンによる電動操作で壁面に、スタッキングチェアは手動で台車に収納が可能です。全てのイスを納め、客席前方の階段状の床部分を可動式のステージで埋めれば、平土間形式の空間を創り上げることができます。

オープン以来、様々な催しの会場として、小ホールはひと際賑わいを見せています。客席を収納したフラットなレイアウト時には、見学が可能な選挙の開票場として、また市が主催する婚活パーティーの会場としても活用されました。どちらのイベントも客席のイスが固定式のホールでは開催が難しく、会議室スペースでは必要な広さを確保するのが困難なケースがありました。可動式の客席を持つマルチユースな小ホールは、開催できるイベントの選択肢の幅を広げています。

安来市の思いが詰まったゆとりある席づくり

導入した移動観覧席とスタッキングチェアは、ボリュームのある背と座のクッションと、人間工学に基づいて設計された三次元形状の背もたれが特徴的です。座り心地のフィット感を高めています。

座席の幅は、520ミリメートル。移動観覧席に搭載するイスとしては、大きくゆとりを持ったサイズを選びました。移動観覧席もスタッキングチェアも、黒色のテキスタイルとダークトーンの木塗装色を組み合わせ、落ち着いた印象に仕上げています。

コトブキシーティングのラインナップの中でも、グレードの高いこの製品を選んだ背景には、安来市の担当者の強い思いがありました。「収納式の客席だからこそ、仮設のイスのような印象は出したくない」「広くゆったりとした掛け心地のイスにしたい」。そんな客席づくりを目指して、コトブキシーティングのショールームへ二度に渡って足を運び、実際に座り比べて選び抜きました。

スタッキングチェアを収納する時は、台車に6脚を積み上げますが、「重ねる時に誤って天然木の肘掛に傷を付けないようにしたい」という市の要望も、ショールーム見学時に収納作業を体験したことから生まれました。イスの1席1席を長く大切に扱いたいという熱い思いを受けて、コトブキシーティングは専用の肘掛カバーも製作。木部の凹みや擦れを防ぎます。

安来市総合文化ホール「アルテピア」 小ホールは、多目的活用が可能なマルチユース・スペースとして、今日も市民のコミュニケーションの活性化を担っています。

居室データ

所在地
692-0014 島根県安来市飯島町70 地図
施主
安来市
設計
RIA・田中・ケーアイ設計共同体
オープン
2017年9月
席数
300
関連リンク
  • 安来市総合文化ホール「アルテピア」 webサイト