教育理念やスクールカラーをイスの張地で表現

2017.02.01
事例特集

イスの張地は、講堂や教室などの空間コーディネートに大きな影響力を持っています。今回ご紹介する事例は、学校の理念や居室のコンセプトに合わせて張地を選んだ4例です。スクールカラーやテーマをもとに選んだり、イメージに合わせてゼロからを製作することによって、独自のアイデンティティを表現しています。色は、学校のイメージはもちろん、学びの環境づくりにも大きな力を発揮します。コトブキシーティングでは、数多くの事例を手掛けたテキスタイルデザイナーによって、打ち合わせを重ねながらオリジナルで張地のデザインのご提案ができます。「全校生徒が集まるにふさわしい素敵な講堂にしたい」「学ぶ意欲を高める教室づくりをしたい」を機能的な製品だけでなく、張地でもお手伝いいたします。

01歴史と伝統を女性ならではのスタイルで

国府台女子学院
寿光殿

国府台女子学院
国府台女子学院
国府台女子学院
国府台女子学院

国府台女子学院は、小中高12年間の女子一貫教育校。仏教精神を礎とする三大目標「敬虔」「勤労」「高雅」のもと、2万人を超える子供たちを導いてきた歴史深い学校です。2015年には創立90年を迎えました。
2012年8月に完成した「寿光殿」は、1,800席の大講堂。ステージの中央には大きな仏壇が安置されており、学院が尊ぶ浄土真宗本願寺派に基づいた仏教の教えが、講堂全体に空気として染み渡っていることが感じられます。ずらりと並んぶイスの張地として選ばれたのは、女性らしい暖色系のカラー。その中でも落ち着いた色調を選ぶことで、講堂全体の雰囲気の統一を図りました。2色を張り分けることによって、広い空間にメリハリがつき、講堂の空気を引き締めています。
固定席は1席1席が独立した1本脚タイプで、連結式の劇場イスと比べてレイアウトの自由度が高く、モダンなデザインも特徴的です。独立脚のため、隣席の震動が伝わる心配もなく、ステージ上で行われるイベントに集中して臨むことができるイスです。

 

02教室をスクールカラーで快適かつ多用途に

九州産業大学
1号館 S201教室

九州産業大学
九州産業大学
九州産業大学
九州産業大学

「九産大」の愛称で親しまれる九州産業大学は、1960年に誕生した私立大学です。人文系・社会系・理学系・工学系・芸術系の8学部と大学院5研究科を有します。
2014年にリニューアルした1号館のS201教室には、かつて肘メモ台付きのイスが並んでいましたが、より快適な筆記環境を追求し、背テーブル付きの劇場タイプのイスを導入。スクールカラーにちなんだ張地を採用することで、教室全体の雰囲気も九州産業大学に相応しい教室が完成しました。もともとのイスは落ち着いた寒色系でしたが、通常授業や講演会の他、入学式や卒業式などの式典やオリエンテーションでも使用されることを考慮し、スクールカラーにリニューアルが決まりました。
座は、膝の裏に当たる座の先端部分がすぼまった、新しい形状が採用されました。この形は着席時に脚を引きやすくし、スムーズな立ち座りを実現しています。背裏や座裏、肘掛けには天然木をふんだんに使うことによって、空間全体へ温かみをもたらしています。

 

03学校名をモチーフにしたオリジナルデザイン

ポラリス保健看護学院
メグレズホール

ポラリス保健看護学院
ポラリス保健看護学院
ポラリス保健看護学院
ポラリス保健看護学院

福島県・星総合病院の隣に、誕生したポラリス保健看護学院の新校舎。「ポラリス」とは、ラテン語で北極星のこと。ポラリス保健看護学院の建学の精神「荒海孤舟北極星」に因んで名づけられました。「看護の対象となる病人は、荒海に一つ漂う小舟のようである。そのような人たちの揺るがぬ道しるべである北極星のような看護職者であれ」。そんな強い決意を胸に、多くの学生が勉学に励んでいます。
イスの張地は、学校名に冠した「ポラリス」をイメージした、オリジナルデザイン。平織りのなかでも畝のある織り方によって凹凸が生まれ、立体感や光沢を出しています。
ドット部分に絣染めによる4色の緯糸を使って、星を散りばめたように仕上げました。ブルーとグリーンの2色の地色での検討の末、現在の色となりました。

 

042色織りの質感と光沢で独特の立体感を

九州大学 椎木講堂
コンサートホール

九州大学 椎木講堂
九州大学 椎木講堂
九州大学 椎木講堂
九州大学 椎木講堂

2014年3月に竣工した、九州大学の椎木講堂。4階建ての建物は、直径約100メートルの円柱形で、1階から3階を貫くホールには約3,000人が収容可能。大学の講堂としては、最大規模を誇っています。
全席スクールカラーのエンジを基調とした張地を使用。ボルドーに染めた経糸とブラックの緯糸を合わせたワッフル織りです。この織り方により表面にテクスチュアと光沢が生まれ、3,000席ある広い空間全体に遠近感をもたらし、客席のイスをより立体的に際立たせています。
ホールの2・3階部分のベンチシートエリアは、可動式の防音壁を装備。この壁で分割することにより、210人収容可能な大講義室2部屋、140人収容可能な中講義室2部屋、130人収容可能な小講義室1部屋の、計3タイプ・5講義室として利用することが可能です。

 

※この記事は、過去に掲載した納入事例記事をテーマごとにご紹介しています。

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