「東京神田ファンタスティックフィルムコンペティション(TKFFC2022)授賞式」に潜入!

2023.04.26
レポート
2023年3月12日、コトブキシーティングのショールームで「東京神田ファンタスティックフィルムコンペティション(TKFFC2022)授賞式」が行われました。



東京神田ファンタスティックフィルムコンペティションは、インディペンデント映画(自主映画)を千代田区神田から世界へ発信することを目指して活動している「東京神田神保町映画祭」のイベントの一つです。

今年の応募作品は152本。授賞式では、その中から選ばれたノミネート作品は6作品が上映されました。テーマも作風も異なる、バラエティ豊かな作品ばかりです。

個性豊かなノミネート作品

『ASHIMA』監督:八木紬

〈STORY〉
ここでは1000年に一度、大きな台風がくるといわれている。いつ災害がやってくるかわからない地上の世界で生きることは危険と考えられるようになり、人々は災害を恐れて地下の洞窟で生活をするようになった。そんな地下の世界に不満を持つ少女アシマは幼馴染の少年シモンと共に地上の世界の旅に出る・・・

『潮に花』 監督:エリンギぷ

〈STORY〉
海辺で生まれ育った好果が、外の国から来た自由なアイリーンにどうしようもなく惹かれてしまった一時の話。

『虹色はちみつ』 監督:梅木佳子

〈STORY〉
こんぴらさんの門前町のうどん屋の娘、高校生の彩瑛は、何不自由なく暮らしていた。年の離れた初老の両親を気にして、高校卒業後の進路に悩んでいた。 ある日、道で見かけた少女の危機を救い、一緒に走って逃げている時に、自分の過去を思い出す。「一緒に東京で住まないか」という実の母と、笑顔で送り出してくれる育ての母。「私の家はここだけだから」温かく育ててくれた両親の優しさを胸に、家族とは何かを考える物語。

『HANNORA』 監督:明石和之

〈STORY〉
自由ってなんだ? そう問いかける高校生の尚人は今日も自身のロックバンドの作詞に悩んでいる。尚人の夢は同級生たちと組んだ3ピースバンドを最強のバンドにすること。担当はボーカル&ギター。そんなある日、失踪した親友を探す女子高生の真希に出会う。尚人とは正反対な家柄の真希はお嬢様学校に通う優等生で身分を隠し、偽りの姿で親友を探している。そんな事情も知らぬまま、尚人は真希に惹かれつつ友達探しを手伝うことにした。 しかし、真希に一目惚れしたヒップホップ好きの広樹たちとモメたり、ベースの光司がクスリに手を出すなど様々な困難が立ちはだかる。やがてバンドは解散の危機に直面し、また真希との関係も疎遠となっていく。 果たして尚人たちは真希の親友を見つけ出し、バンドを成功させることができるのか? ロックが求められない時代にいまロックを具現化した新感覚の青春音楽映画が誕生した。

『KUTSUYA』 監督:武田成史

〈STORY〉
10分後の電車に乗らなければ間に合わない!彼女とのデートために駅に向かっている男の足が、突然地面から離れなくなった。強力な粘着剤だ!目の前に現れたのは、ひとりの靴屋。こいつ、なんで俺の邪魔をする⁉︎

『SAD GIRL』 監督:金本真吾

〈STORY〉
気弱な営業マン⻘木信男は酒を飲むと酒乱癖のある男。ある日酔った帰り道、女性用のパンツを拾った矢先、セーラー服姿の宮本桜に飛び蹴りされる。桜は下着泥棒の変態犯を探していた。

グランプリは『HANNORA』、準グランプリは『KUTSUYA』が受賞されました。
高校の卒業制作としてつくられた繊細な作品から、思わず声を上げて笑ってしまう元気が出る作品まで、インディペンデント映画らしい個性が際立つ作品ばかりでしたが、どれも人間の心情を丁寧に描いているのが特徴的でした。

文化の香りたかいまちの、挑戦者たちの映画祭

授賞式には、千代田区長の樋口高顕氏も駆けつけました。

「神田神保町は、世界一の古書のまちとして知られています。古書店の周りには、文化の香り漂う喫茶店も多く並びます。中国の政治家である周恩来氏が学んだ地ということから中華の飲食店も多いですし、カレーのまちとしても有名ですよね。そして、駿河台には楽器店が、少し先の小川町にはスポーツ用品店が多く立ち並ぶなど、このエリアは本当にさまざまなまちの顔と文化資源を持っています。そうしたなかで、この神田神保町の地で、文化の香りと非常に親和性の高い「映画祭」を開催することを、千代田区としても大いに応援していきたいと考えて、本日は参りました。
この東京神田ファンタスティックフィルムコンペティション(TKFFC2022)は、大手資本の映画祭でもなければプロやベテランの方々の映画祭でもない、次世代やチャレンジャーによる映画祭だと伺いました。千代田区では日頃から、さまざまなことにチャレンジしやすい環境、年齢を問わず「何かに挑戦してみよう」とする方々を応援していきたいという思いを持っています。そういった意味において、この映画祭はとても素晴らしい取り組みだと思っております。心から応援しております。」


(左から、実行委員長の白石春美氏、千代田区長の樋口高顕氏、プロデューサーの久那斗ひろ氏)

千代田区の一企業として

コトブキシーティングの前身である「壽商店」は、1914年に千代田区有楽町で創業しました。創業90周年を迎えた2004年、神保町にほど近い神田駿河台に本社を移転し、現在に至ります。
劇場や映画館、スポーツ施設などのイスを製造しているコトブキシーティングは、「文化」とは切っても切り離せない関係です。私たちの日々を豊かにしてくれるさまざまな文化。千代田区の一員として、これからも幅広い文化産業の振興に寄与し、一人でも多くの方の笑顔を創るお手伝いができれば幸いに存じます。

取材日:2023年3月12日
取材:広報企画部 M.A

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