書籍『劇場建築とイス』刊行のお知らせ

2019.11.14
お知らせ

2019年12月3日、株式会社ブックエンドより、弊社企画・監修の書籍『劇場建築とイス:客席から見た小宇宙 1911-2018』を刊行いたします。

『劇場建築とイス 客席から見た小宇宙 1911–2018』概要

劇場建築とイス

本書は、日本で初めて公共施設家具の製作を手がけた弊社が、100周年事業の一環で社内に蓄積された記録写真や資料をアーカイブ化するなかで生まれました。記念すべき最初の製品は、関東大震災直後の1923年に、フランク・ロイド・ライト設計による帝国ホテルの演芸場に納めた客席でした。翌1924年に帝国劇場(設計・横河民輔)のために1,700席を製作。これが100年にわたる劇場イス製作の始まりとなりました。戦後まもなく、廃墟となった街に映画館や小劇場が生まれ、日本に文化の灯火が再びともり始めると、1951年に戦禍から再建された歌舞伎座(設計・吉田五十八)のために、劇場専用の連結イス1,500席を開発。その後も、客席イスの製作を通じて日本の劇場建築の現場に関わり続けてきました。
本書には、1911年竣工の帝国劇場から2018年に竣工された事例まで、日本を代表する約60の劇場・ホールの写真を収録しています。その多くは、客席イスの納品時に記録として撮影されたものです。結果的に、地域や種類、設計・施工者の枠を超えて、日本の劇場建築における歴史的変遷や、新しいデザイン潮流を俯瞰する貴重な資料となっています。

企画・監修
コトブキシーティング・アーカイブ
発行
株式会社ブックエンド
初版発行
2019年12月3日
定価
本体3,000円+税

収録事例一覧

1章 「施主の時代」から新しい展開へ 1911–1989 竣工
東京文化会館 / 帝国劇場 / 大阪市中央公会堂 / ロームシアター京都 / 日生劇場 / 国立劇場 / 国立能楽堂 / 熊本県立劇場 / サントリーホール / オーチャードホール
2章 「芸術家の時代」の開花 1990–1998 竣工
彩の国さいたま芸術劇場 / 東京芸術劇場 / 愛知県芸術劇場 / 浜離宮朝日ホール / 鎌倉芸術館 / 横須賀芸術劇場 / 東京国際フォーラム / シンフォニア岩国 山口県民文化ホールいわくに / りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 / なら100 年会館 / 札幌コンサートホール Kitara / 横浜みなとみらいホール / 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール
3章 「観客の時代」の始まり 2000–2010 竣工
可児市文化創造センター ala / 茅野市民館 / 石川県立音楽堂 / 北九州市ウェルとばた / 国立劇場おきなわ / 北九州芸術劇場 / ミューザ川崎シンフォニーホール / まつもと市民芸術館 / 酒田市民会館「希望ホール」 / 高松市文化芸術ホール(サンポートホール高松) / 兵庫県立芸術文化センター / 都城市総合文化ホールMJ / 三原市芸術文化センター「ポポロ」 / 大船渡市民文化会館・市立図書館「リアスホール」 / 渋谷区文化総合センター大和田 / 大阪新歌舞伎座 / 島根県芸術文化センター「グラントワ」
4章 「創客の時代」へ 2011–2018 竣工
釜石市民ホール TETTO / 由利本荘市文化交流館 カダーレ / 新潟市江南区文化会館 / 新潟市秋葉区文化会館 / フェスティバルホール / 上田市交流文化芸術センター / ウェスタ川越 / 勝浦市芸術文化交流センターKüste(キュステ)/ くれ絆ホール / ビッグルーフ滝沢 / 香椎副都心公共施設「なみきスクエア」 / 白河文化交流館コミネス / 荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館) / 静岡県富士山世界遺産センター / 日本青年館ホール / 越後妻有文化ホール・ 十日町市中央公民館「段十ろう」 / 札幌文化芸術劇場hitaru

寄稿

巻頭言

「まもなく開演」 池田 覺

日本の劇場史論

「戦後の劇場と照明設備」 吉井澄雄
「日本の劇場・ホールの時代的変遷」 伊東正示

エッセイ

「劇場のイスの記憶」 串田和美
「魔法の道具」 内藤 廣
「舞台芸術の鑑賞を支える大切な装置」 草加叔也

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〒101-0021 東京都千代田区神田駿河台1-2-1
Tel. 03-5280-5399 fax.03-5280-5776