西武鉄道株式会社
上石神井駅 保線所仮眠室

2024.01.25
カプセルホテル・仮眠室
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施設説明

鉄道の保線業務に必要な仮眠環境づくり

⻄武鉄道では、安全で乗り心地の良い線路を維持し続けるため、確かな技術を持つ社員が365日昼夜を問わず、保線業務に取り組んでいます。ライフラインとして⽇夜運⾏し続ける鉄道に⽋かすことができない重要な業務である一方、終電⾞から始発電⾞までの限られた時間でしかできない作業もあるため、夜間作業に備えた仮眠は重要です。
仮眠の際は、⼤広間に布団を敷いていましたが、その問題点は、周囲の光や⾳が眠りを妨げがちなこと、そしてソーシャルディスタンスを保てず感染症が蔓延しやすいこと。コロナ禍においては濃厚接触者が増えた際、業務に⽀障を来たす可能性があったことから、早急な改善が求められました。その結果、上⽯神井駅にある保線所の仮眠室へ、6台12床のカプセルベッドの設置が決まったのです。

HEPAフィルターを搭載したカプセルベッドが⽣み出す、安⼼で安全な睡眠環境

導⼊されたのは、パネル組み⽴て式DREAM-Cシリーズをベースにした、HEPAフィルター搭載型のカプセルベッドです。⻄武鉄道の職員がコトブキシーティングのショールームで製品を体感し、採⽤に⾄りました。
スタイリッシュな外観デザインが⽬を引きますが、その真価は、快適な睡眠環境を追求した従来シリーズからの更なる進化にあります。ベッド出⼊り⼝の間⼝は300ミリメートル広く、体格を問わずスムーズな⼊退室が可能です。上段のカプセルへ上り下りするハシゴのステップも、ステップとカプセルの距離が出⼊り⼝に近づくにつれ縮まるように設計して、ベッドとハシゴの動線を滑らかにしました。ステップ⾯積はこれまでの倍の広さとし、昇降に安定感が持てるよう気を配っています。また、ベッドのマットレスも40ミリメートル厚くなり、寝⼼地が向上しました。内装パネルは穏やかに眠りを誘う⽊⽬調で、ヘッドボードのクッションやコンセント、⼩物⼊れなど、休息に必要な設備も整えられました。
HEPAフィルターは、カプセル内の壁⾯に設置されています。カプセルベッドに⼊り、密閉性を追求した出⼊り⼝のスライド扉を閉めると、空気の通り道は、HEPAフィルターに限定。このフィルターを通過する際に、空気中の⾶沫が捕集されるめ、常にクリーンな環境を保ち、感染症のリスクを軽減できるのです。これまでのカプセルベッドは、出⼊り⼝をカーテンやロールスクリーンで仕切っていましたが、スライド扉を採⽤することにより、空気の通り道を絞るだけでなく遮⾳性・遮光性もアップしました。
鉄道の安全な運⾏と、その安全を守る従業員の健康に貢献できると⾼い評価を受け、⻄武鉄道の他の駅舎への導⼊の検討も始まりました。働きやすい・働きがいのある環境の整備にも繋がり、将来を担う⼈財の確保もできると、期待が寄せられています。

施設概要

⻄武鉄道は、東京都および埼⽟県で12鉄道路線を運営する、⽇本の⼤⼿私営鉄道の⼀つです。鉄道会社の数ある仕事の中でも重要な保線業務は、乗り⼼地の良い安全安心な線路の維持のため、終電⾞から始発電⾞までの限られた時間の夜間作業が必須。⻄武新宿線の上⽯神井駅にある保線所には、従業員の⼼⾝の健康のため、夜間作業前の仮眠⽤にカプセルベッドが導⼊されました。

居室データ

所在地
177-0044 東京都練馬区上石神井1-2-45 地図
施主
⻄武鉄道株式会社
納入
2023年3⽉
床数
12
関連リンク
西武鉄道 WEBサイト